フットワークの軽い老舗、大好きです。
「市役所食堂のラーメン&カレー」「駅前“すなば”のどデカパンケーキ」に続く鳥取県ネタ第3弾の今回は、1912年(明治45年)創業、今年で102年の歴史を誇る老舗にして鳥取ご当地ラーメンの1つ・素ラーメンの元祖「武蔵屋食堂」でいただいた個性的なラーメン&カツ丼をご紹介したいと思います。
0.目次&関連記事
1.東京にあったら渡鬼のロケ地として選ばれていたかもしれない、いわゆる“街の食堂”という雰囲気全開の「武蔵屋食堂」
自宅兼店舗だから成せるこの佇まい、何だかそそるものがあります。
暖簾のすぐとなりに表札。一瞬実家に帰ってきたかのような錯覚。
つい「ただいまー」って入りそうになったのはここだけのハナシです。
店内も負けず劣らずいい感じ。
4名掛けテーブル5卓、お子様席2つ、木製椅子4つの計26席で、テーブルは適宜移動可能だから大人数での来店にも対応。
ちなみに開業当初は近所の方々の集会所として多く使われたそうで、改築したとはいえその名残が感じられなくもありません。
デフォルトで灰皿も完備。この手の店に分煙という概念は当然存在せず、
それを補足するように胡椒だ、唐辛子だの調味料などが脇を固めるように配置。
むき出しの蛍光灯とこれからの季節に大活躍しそうなエアコン。
観光客の来店も多そうなのを考慮すると「浅草・来集軒」に近い印象。
この手の店お約束とも言うべきBGMがテレビなのもグッドで、何だか居間でくつろいでいるかのような快適っぷり。
壁に掛け始めて60年になるという木製のメニュー表。
増税による価格改定で、各メニュー下の料金部分は新しくなっちゃったものの、それでも60年。人間の還暦に相当する歴史に何となく敬意を表し一礼。
そしてそれとほぼ同じ年月、鳥取市民のソウルフードとして根付き、愛され続けてきたのが……
2.動物系食材不使用!北海道の天然昆布とカツオでダシをとったアッサリ系の極みとも言える「武蔵屋食堂」の素ラーメン500円
最近でこそ動物系不使用を掲げるラーメン店も徐々に増えて参りましたが、
1955年(昭和30年)頃にはすでに誕生していたのだから驚きです。
どのくらい驚きか?(※以下読み飛ばし可)
幾度とないブームを経て「デフォルトで刻みネギしか乗らないのに繁盛しているラーメン屋」だとかもすっかりおなじみとなり、実にバラエティ豊かな1杯にありつける時代となりましたが、それでも30年ぐらい前なんて「西荻窪・はつね」のラーメンにメンマが乗っていないことについて山本益博氏や東海林さだお氏といったグルメ界の重鎮がアツイ談義を重ねていたワケですからね、彼らがこのラーメンの存在を認知していたら取っ組み合いのケンカに発展していたかもしれませんね!……ってことを考えるくらいに驚きです。
3.改めまして「武蔵屋食堂」の素ラーメン500円
「市役所食堂」では“スラーメン”でしたが、元祖は“素ラーメン”と微妙な違い。
さらに違いといえば、市役所食堂ではセルフサービスの天かすも、こちらではあらかじめかかった状態で提供されること、卓上に胡椒があるからいつでも味の調整が可能といったところでしょうか。
具はシンプルにカマボコ、青ネギ、もやし、天かす。
素ラーメンの素は素うどんの素なのかなって感じさせますね。
蛍光灯の光が貫通するほどに澄み切った甘めの和風スープ。
中太縮れ麺だからスープの旨みももれなく引っ張り上げます。
天かすがプラスされているとはいえ、それでも一般的なラーメンよりも相当サッパリしているから、これならカロリーだとかを気にされる方でも抵抗なく受け入れられるんじゃないかな。
カマボコ2枚でちょっと嬉しい。
で、胡椒をバンバン振りまくった写真だとかは衆人環視のなか披露することができない汚さクオリティだったので割愛しますが、実はこの「武蔵屋食堂」にはもう1つの名物があることを耳にしており、せっかくの鳥取だしいっとくかということで頼んでみたワケですよ。
4.鳥取どころか恐らくここでしか味わえないであろう、ケチャップあんかけ風の牛肉カツ丼720円
実際見た瞬間「おうふぇい…!」とかって声にならない声を上げちゃった。
だってこんな風にどこぞのカツ丼と違わぬビジュアルでやってきましてよ、
いざパカッとしてこの見た目なら「おうふぇい」の1つも言いたくなるもの。
「新橋・おか田のカツ丼」も同じ牛肉で結構な変わり種だけど、トマトやパセリが添えられ、なおかつケチャップあんかけでヒタヒタのこの状態。奇異以外の何物でもありませんね。
丼の熱で汗をかいたかのようなトマトと同じくらい汗をかいていたと思う。
完全に火の通った牛カツをパクリ。
そのままスムーズにメシをかっ込みます。
あんかけ風というのがポイントで、単にトマトケチャップかけちゃいましただったらバラバラな仕上がりなんだろうけど、
天然ダシがベースとなっているからなのか、独特なんだけど妙な一体感。
この牛カツ丼も素ラーメンも現店主の先代が考案したそうで、素ラーメンともども古くからの人気を誇っていることに、これだからご当地グルメはやめられない、鳥取の次はどこを旅して回ろうかなんて気持ちに浸りました。(メシがあんかけに浸っているのとかけたってことね!)
たくあんが至って普通なだけに、
魚介ダシとトマトの酸味が織り成す洋風テイストっぷりが際立っていたように思いましたし、何も知らずに出されて食べたら「おうふぇい」どころの騒ぎじゃないかもしれませんね。
ごちそうさまでした!
そんなワケで3回に渡ってお送りしてきた鳥取編ではございますが、まだまだ虎舞竜で言うところのロード第3章(※1回を1章とカウント)くらいの段階でして、少なくとも10章あたりまで伝説が終わらなさそうな気がしないでもありません。それくらいに鳥取での体験は新鮮そのものでした。
新鮮といえば、後日こんなネタもお届け予定。これはまさに新鮮なネタ!
なのでこれからも鳥取ネタをばら撒きまくりたいとは思うものの、あんまやり過ぎると鳥取県ブロガーと勘違いされそうですので、ほどほどに東京ネタだとかも交えつつ、時間かかっても書きたいことは書くスタンスで参りたいと思いますので、引き続き己【おれ】をどうぞヨロシクお願いいたします。