2017/08/04:築地火災の件追記
「人情味溢れる築地で上手なお買物」って響きが残酷に思えるほどの焼け跡。老舗ラーメン店「井上」は全焼クラスでダメ、「きつねや」は火災こそ免れたものの昨日の今日だから本日の営業はやらなかったみたい。だから近日中に再開するかも。取り急ぎ。 pic.twitter.com/MMxkJP2Q9s
— 正衛門 (@masaemon_jp) 2017年8月4日
もんぜき通り(新大橋通り)から1本となりの路地は通り抜けできるし海鮮丼の店とか普通に営業中だけど、老舗ラーメン店「井上」周辺はダメ。表通りよりもより間近で凄惨な焼け跡を目の当たりにできる。写真撮影禁止につき遠くからの4枚を添付。 pic.twitter.com/AbCKd17ovD
— 正衛門 (@masaemon_jp) 2017年8月4日
本日、火災現場周辺にふらりと足を運んでみました。
昨日16:50頃に築地場外市場にて発生した火災により、本記事で取り上げる「井上」など少なくとも計7棟935m²が焼け、約8時間後に消し止められたとのこと。
出火原因も大きく関わってきますが、築年数の古い建物が密集しており、今後同じようなことを繰り返さないためには暫定的な処置だけではなく恒久的対策も求められるでしょうし、正直短期間での営業再開は難しいようにも思えました。
以下、2015年3月20日更新分となりますが、「井上」に関して進展等ありましたらこの記事を更新する、もしくは新しい記事にて報告したいと思います。
ここから記事本文
築地市場にもこういうのでいいんだよ的なラーメン、ありました。
築地市場と言えば、世界最大規模の取引金額を誇る日本を代表する公設卸売市場の1つではありますが、質の高い生鮮品やいわゆる食堂棟のグルメが話題を呼び、近年では観光地としての側面も併せ持ちます。
そんな築地市場で1966年(昭和41年)の創業以来、メニューは中華そば1品のみの立ち食いスタイルをかたくなに守り続けるのが今回紹介する「井上」です。
築地市場駅から徒歩4分、行列のできる立ち食い中華そば屋「井上」
朝っぱらだとさすがに寒い築地市場前。
ターレットトラックを見ると市場に来たなーって実感します。
彼らの業務の邪魔にならないようにうまいこと避けたりしつつ散歩する、何だかシューティングゲームをプレイしているかのようです。
有名寿司店の行列は凄まじい。
日本人だけじゃなく普通に外国の方々も並んでいたりして、築地市場の知名度の高さが伺えますね。
そしてもんぜき通り沿いに店を構える「井上」もまた、
ご覧のように朝っぱらから行列ができていたりします。
訪れたのは土曜の朝で、世間だとお休みの人が多いからなんですかね、立ち食いスタイルで朝っぱらからこの行列は大したものとしか言いようがありません。
食べる人と連れがラーメンを持ってくるのを待つ人と、みんながみんな効率的に動こうとする様が興味深かったです。
並ぶ→金払う→受け取る→食べる。単純明快ルール
立ち食いかつ多くのお客さんでごった返すから各種調味料も雑然とした配置に。
丼に並々と注がれているスープもトレイがあれば安心して運べます。
店舗は調理スペースのみだから洗い場は存在せず、立ち食いエリアの付近でご覧のように対応しております。
要するに前に食べた人の残飯処理する様も拝めてしまうので、そういったのが気になる人は背を向けて食べるようにしましょう。
↑こんな風に。
閉店までの9時間以上、黙々と続けられる流れ作業
丼にタレとスープを張り、
茹で上がった麺、大きめに切られた黒豚チャーシューに、
メンマとネギを乗せたらはい完成。
1度に8杯と、他店の倍近くの量を仕上げる作業をひたすら繰り返す。
このシステマチックとも阿吽の呼吸ともとれる流れ作業が、1日に600杯以上売り上げ、築地市場の名物店と語られる所以ですね。
チャーシューメンと見間違えちゃう「井上」の中華そば
丼1杯に張られたあっさりスープに、チャーシュー、メンマ、ネギのシンプルトッピングがいい感じ。
【2015年3月20日追記】現在は1杯700円。それでも安い。
鶏ガラ、豚骨、日高昆布等の新鮮な食材でとられたスープは、個性的と言うよりは全体のバランスを重視して仕上げられたシンプルな味わい。
こぼすもんかと気をつけてても思いの外こぼしちゃうスープ。トレイに感謝。
細縮れ麺をチュルルンテュルルン啜ります。
いかにも主張している感じのラーメンと相反して、気づいたらまるでそこにあったかのような存在感。
狙ってこのスタイルにたどり着いたワケじゃないんだろうけど、「池袋西武屋上のかるかや」しかり、外で食べる麺類って自己主張弱め&どこか昔懐かしい方がしっくりくるように思えるから不思議です。
これから寒さも日増しに厳しくなって参りますが、家や店の中で食べる物も食欲の秋だからそりゃあウマイ、ウマイんだけれど、厚着して寒さをこらえつつハフハフしながら食べる楽しみも秋冬ならではの醍醐味って言えるのかな、豊洲新市場への移転で揺れ動く築地市場で今後どのようになって行くかは分かりませんが、大切にしたい東京ラーメンです。
店舗情報
店名 | 築地井上 |
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住所 | 東京都中央区築地4-9-16(地図) |
電話番号 | 03-3542-0620 |
営業時間 | 4:30~13:30 |
定休日 | 日曜日・祝日、市場休市日 |
最寄駅 | 築地市場駅、築地駅 |