2017/07/20:本文・写真など更新
全部ひっくるめて美味しい「さんちゃん屋」のたこ焼き。
飽食の時代と呼ばれて久しく、“天下の台所”とも称される大阪でおいしい食べ物屋探しに苦労することはそうそうないでしょう。
これまで様々な飲食店を紹介して来て思うんですが、出される料理に加えて、そのお店が醸し出す雰囲気、お客さんとの会話など、すべてがうまいこと絡み合った時に「美味い」「また来たい」と感じることが多く、そんなひと時を気軽に過ごせるのが大阪市北区中津のたこ焼き屋台「さんちゃん屋」なのかなーと。
1995年発表の1巻第7話「大阪府大阪市北区中津のたこ焼き」でおなじみのあのたこ焼き屋台でっせ。
大阪で孤独のグルメと言ったら「美章園のお好み焼き専門店・甘辛や」と「平野の串かつ屋台・武田」が記憶に新しいですが、20年以上前の漫画版に登場した「さんちゃん屋」も忘れちゃいけない存在!
そんな老舗屋台の聖地巡礼レポ、どうぞお楽しみください。
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大阪市営地下鉄御堂筋線・中津駅すぐそばのたこ焼き屋台「さんちゃん屋」
梅田の隣駅、新大阪からも2駅とアクセス抜群な中津駅が最寄。
2番口を出て大通りを1分も南下すると…右手に見えて参りましたよ。
どーんと「さんちゃん屋」が。
「ココが『孤独のグルメ』に登場したあのたこ焼き屋台だよ」とでも説明されなければまず分からない、自然と中津の町並みに溶け込みまくった外観には毎度感動。
こういう感じの屋台は東京にもあるにはあるけれど、たこ焼き専門ってところが大阪らしくていいですねー。
ゴローちゃん(「孤独のグルメ」主人公・井之頭五郎の愛称)は商談後、巡りに巡って結局大阪らしいもんを何も食べられずにホテルに戻ろうとしたところ「さんちゃん屋」を発見。
そんなラマダホテル大阪は再開発の関係で取り壊しも完了。
第7話を見て「同じホテルに宿泊してたこ焼き食べれば聖地巡りも一層のもんになるかもしれない」と計画されている方は要注意。
参考までに、以前撮った往年の佇まいと赤ちょうちん。
一方で、耳を澄まさずとも聞こえてくるご主人と常連客との笑い声。
果たして主人公のように受け入れてくれるのか?
… … …
で、結論から申し上げますと、毎回非常によくしていただきアウェイどころかウェイウェイ(☝ ՞ਊ ՞)☝なひと時を過ごすことができるんですねぇ。
御年70歳、キャラ立ちハンパないさんちゃんが四半世紀以上に渡って切り盛りするたこ焼き屋台
写真をお願いしたら快諾してくれたはいいものの、躊躇することなくこのポーズ。風俗か。
斜め後ろに飾られた、最近何かと話題な要人との1枚と見比べると、本当に同一人物とは思えないところとかステキです。
20年以上経ってもきっと変わっていないノリ。
繰り広げられるハナシの大半はほぼ下で、一昔前に下ネタ記事をあれやこれやと公開しまくりグーグル先生とはてな運営双方にダメ出しされて健全な道を歩み始めたおれには心地よく、さんちゃんもお客さんも色んな意味で実に元気だなーと感心しきり。
会話の内容は書くのも相当はばかられるため、ここはひとつイメージ写真をお楽しみください。タイトル「昇天」。
大阪弁のおの字すら話せない、どんなにマネてもエセと判断されてしまうであろうおれのことを気遣って、男たるものこうあるべきな話題にしてくれているのかもしれませんが、いやはや皆さん、老いも若きも男も女も末永く健康であり続けたいもんですよね!
健康への第1歩は毎日の食事から。大阪・中津の屋台「さんちゃん屋」のネギポン酢たこ焼き
かつてのゴマ入りネギ入りからパワーアップ。
言えば当時のメニューも再現してくれるとは思うんですが、いつもオヤジさん達との下ネタトークが大盛り上がりでどうでもよく、おすすめの味とおっしゃるこちらを食べないワケにはいかんでしょー。
初めて伺った時は「写真に撮るならキレイに」ってことで大変上品にまとめていただきました。
ポン酢の酸味、ネギのシャキがアツアツたこ焼きと合わさり美味。
東京でもこの手の変わり種たこ焼きを口にはできますが、屋台で、何より大阪弁が飛び交う空間でハフハフと。それだけでたまらないってもんですが、たこも大粒でポン酢とネギの存在感に負けてません。一言で、おいしい。
口を開けば常に笑かそうとするオヤジさんですが、
鉄板を自由自在に使い分け、手玉に取るとはこのことかばりに器用にたこ焼きを作り上げる技術、時折見せる真剣な表情。
マッチさんの要領で、つい“さんちゃんさん”と呼びたくなってしまうけれど、
ご本人的には「こっ恥ずかしいわ」と高らかに笑い飛ばすであろう、そんな飾らないキャラクターもきっとこの屋台の隠れた魅力であり長年愛される所以なんだろうなー。
いくらでも食べられそう。大阪・中津の屋台「さんちゃん屋」の魚粉出汁のアッサリたこ焼き
1皿10個乗せというのもまたきっぷがいい。
色々かかりまくりなコッテリたこ焼きも好きだけど、
明石焼き風ともとれる、何もつけずともじんわり優しい、優おいしいが個人的にツボですし、過剰な味付けじゃないからいくらでも、それこそ毎日口にしてももたれない軽さや素朴さがナイス。
ゴローちゃんの分も、おれは正々堂々声に出して伝えつつ、
下戸なゴローちゃんの分まで麦ジュース(原作者・久住昌之氏命名)もしっかり腹に収め、わずかな時間を楽しく過ごすのです。
「孤独のグルメ」を読まなければ足を運ぶこともなかったでしょうし、漫画がキッカケで伺ったことをカミングアウトしたのも功を奏したのか、初めて足を運んだ際にさんちゃんはじめ常連の皆々様に大変フレンドリーに接していただいたことが本当に嬉しかったし面白かったし、再訪できる今があるんだなーと実感しております。
ソース付きのたこ焼きももちろんあり!
缶チューハイやノンアルコールドリンクも用意されているから飲めなくても安心!
あからさまにアウェイと判断した場合はイートインではなくテイクアウトに切り替えそそくさと立ち去ればOKだし、“案ずるより産むが易し”ということわざが示すように、「ええい!ままよ!」と入っちゃえば老若男女問わず誰でも受け入れてくれるアットホームさが「さんちゃん屋」にはあります。
大阪らしいもんが食べたい、大阪にいることをひしひしと感じ取りたい時の選択肢としての「さんちゃん屋」、おすすめです!
店舗情報
店名 | たこ焼き屋台 さんちゃん屋 |
---|---|
住所 | 大阪府大阪市北区中津1-11-1(地図) |
電話番号 | - |
営業時間 | 18:00~24:00頃 |
定休日 | 日曜日・祝日 |
支払い | 後金制 |
席数 | 約8席 |
タバコ | 喫煙可 |
最寄駅 | 中津駅 |
駐車場 | - |