こういう出逢いがあるから街歩きはやめられないんだ。
谷中、根津、千駄木それぞれの頭文字を取った谷根千は、国内外から多くの観光客が訪れる東京23区の大人気散策スポット。
それはもう古き良き時代の名残がビシビシと感じられまして、あらかじめ目的地を絞って歩くのはもちろん、何となく足を運んで自由気ままにのんびり散歩しても何かしらの発見があって楽しいワケですよ。
で、今回はそんな谷根千エリアをぶらついていた時にたまたま発見した谷中のシンボル、『美しい日本の歴史的風土100選』にも選ばれた「ヒマラヤ杉」とそのすぐ隣りにある「みかどパン店」を取り上げてみたいと思います。
マップアプリ片手に向かうのもいいけれど、ふらり偶然お目にかかればその印象が一層のものとなる「ヒマラヤ杉」&「みかどパン店」
初めて出逢ったあの日も、こんな風に路地裏をぶらぶら。
……ほお、ずいぶんでっかい木だなー。(てくてく)
!?……で、この見た目でしょ。もうキュンキュンしちゃった。
もう誰かに一目惚れしていた時のピュアなハートが消え失せて久しいおれですが、この時ばかりは大きなヒマラヤ杉にまずヤラれ、前を通り過ぎようとしたらこれまた味わい深いを通り越して“深い”「みかどパン店」の外観にLOVEずっきゅん。ジョジョの代表的なオノマトペ「ゴゴゴゴゴゴ…」を実際に口にする、そんな午後でした。
樹齢90年超、高さ20mに達する大きな大きな「ヒマラヤ杉」は保護の署名活動を継続中
「みかどパン店」の前身にあたる甘味処を開いた方が戦前に鉢植えで育てたヒマラヤ杉がいつしか地面に根付き、時を経てご覧のような大木に成長しちゃったとのこと。
初めて目の当たりにした時は予備知識もなかったからそれこそ自然の脅威にも思えたし、「ヒマラヤ杉」について色々と知っちゃった今でも素直に「でかい」の一言に尽きますね。
そんな「ヒマラヤ杉」については、再開発に伴う伐採計画が予定されているらしく、3年前から反対署名活動を実施中とのこと。
- ヒマラヤ杉を谷中のシンボル、町の守り主として活かし、寺町の町並みと風情を守りましょう。
- お年寄りも子どもも安心して住める、次世代に引き継げるまちを作りましょう。
- 谷中に関わる人たちが協力して、暮らしの文化を守り活かす活動を行っていきましょう。
時代の流れとはいえ、こんな立派な木をリッパーしちゃうだなんてもったいない。これからも100年、200年…と谷中の地に根ざし続けて欲しいところであります。
「みかどパン店」が寄り添っているように見えるけど、本来は逆だったってちょっと信じられないです。
店内の撮影は禁止につき写真でお見せすることはできないんですが、外に負けず劣らずな昔ながらの雰囲気で、現在パンこそ販売していないものの、この「ヒマラヤ杉」をモチーフとしたヒマラヤ杉ラスクとクッキーをはじめ、お菓子やジュースなどを取り扱い中。
左からヒマラヤ杉ラスクとクッキー。妙にそそるディスプレイでつい買っちゃったサクマ式ドロップス。(※左から250円、200円、150円)
ラスクとクッキーどちらも手作りなんだけど、自家製ではなく千駄木のパン屋「パリットフワット」によるもので、国内産小麦粉、天然酵母などの自然食材が原材料。カラダに優しく添加物を気にしなくて済む安心感、「ヒマラヤ杉」のようにしっかり地に足をつけた実直な商品だと思います。ステキ。
飴を舐めたら、少ないお小遣い握りしめ、それでもひたむきに駆けた少年時代を思い出した。
これからもきっと、これからもずっと、谷中で逢えるのを楽しみにしてるからね。
店舗情報
店名 | みかどパン店 |
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住所 | 東京都台東区谷中1-6-15(地図) |
電話番号 | 03-3821-0586 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 年中無休 |
最寄駅 | 根津駅、日暮里駅 |