うどん専門店で味わううどん抜き。一見変わり種とも取れるメニューがお店の看板商品となりついには大阪名物と呼ばれるまでに。
吉本新喜劇の座長も務めたお笑い芸人の故・花紀京氏が2日酔い明けのカラダに優しいものを~と注文したことがその始まりとされる肉うどんのうどん玉抜き。
そんな“肉吸い(にくすい)”発祥のお店として名高い大阪なんばの老舗「千とせ」に行って参りました。
笑いの殿堂「なんばグランド花月」のすぐ近く、1949年(昭和24年)創業の老舗「千とせ」
外観はいかにもな感じですが、個性的な暖簾が特徴的。
土日祝日もやっておりますが、全日の営業時間が最大4時間、しかも売切れ次第終了となると意外とハードルは高いかも。
訪れたのが平日午前中だったこともあり、一部除いて地元の常連さん中心の客層っぽかったけど、NGKから至近、数多くの芸能人に愛されてきた飲食店ともなれば、休日ともなると観光客がうどどどどんと押し寄せるのかもしれません。
専門店なだけに麺類メニューは充実。「玉子かけごはん用の醤油」も販売していて商魂たくましい感じ。
とうふ入り肉吸い(700円)や大玉も大変そそりましたが、時間と胃袋にあまり余裕がなかったこともあり、今回は1番人気とされる名物の肉吸いに小玉(※小サイズの玉子かけごはん)のセットを注文。
本店は4名掛け&2名掛けテーブルが4卓&1卓の計18席という構成。
いかにも昔ながらの内装が物語るように混雑時は相席必須となるため、落ち着いて食べたい場合はNGK1階にある「千とせ べっかん」に足を運んだ方が賢明かもしれません。べっかんだと11:00~20:00の通し営業。(※売切れ次第終了なのは本店と同じ)
大阪人のソウルフード!千日前「千とせ」の肉吸い小玉セット860円
吸い物にしては大きめの器に肉吸い、脇を固めるように玉子かけごはんと漬け物が到着。
カツオとウルメイワシから取った和風出汁にたっぷりの牛肉、刻み青ネギが入った「千とせ」の肉吸い。
肉吸いと同料金の肉うどん(650円)よりもきっと多いであろう牛肉。
あらかじめライスの上に乗って登場した玉子かけごはん。
厳密にはうどん玉の代わりに半熟玉子を入れたのが肉吸いだそうで、
知らずに大玉ないし小玉をセットにすると「肉吸いと玉子かけごはんでたまごがダブってしまった」状態に浸れるんですが、孤独のグルメネタを散々取り扱ってきた当ブログの読者ならきっと楽しめるシチュエーションのハズ。
こんな風に牛肉とネギをワシャっとつかみまして、
玉子かけごはんのお茶碗にドボン。
特製醤油を垂らしてかき混ぜる前のちょっとした儀式的な感覚で、撹拌前のニク・タマゴ・メシをダイレクトに楽しむもヨシ。
玉子とライスを混ぜ合わせた上に、まだまだよと醤油垂らさず牛煮込みをオカズ気分で堪能するのもきっとヨシ。
わちゃわちゃねらーっと牛肉の風味を溶き玉子とライスでマスキングして満喫するのだって捨てがたい。
うどんをライスに置き換えかっ喰らう、後半になるともう玉子かけごはんに肉吸いのつゆをぶっかけて平らげるのだって、シンプルな料理だからこそできる芸当ってヤツかもしれません。
そんなワケで完食です!(※微妙に汚いのでモザイク処理済み)
「千とせ」を発信源として全国各地で食べられるようになった肉吸いも趣ある店内でいただくとまた格別。
大阪旅行の定番スポットではありますが、定番だからこそ気軽にサクッと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
店舗情報
店名 | 千とせ |
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住所 | 大阪府大阪市中央区難波千日前8-1(地図) |
電話番号 | 06-6633-6861 |
営業時間 | 10:30~14:30(※売切れ次第終了) |
定休日 | 火曜日 |
最寄駅 | 難波駅、なんば駅、日本橋駅 |