- 2016/01/09:更新
- 2015/01/12:初公開
「おお、缶詰が加わったことで完全食になったぞ」
現在発売中の週刊SPA!1月13日・20日合併号に漫画版・孤独のグルメ最新作「大手町の博多とんこつラーメンライス缶詰付き」が掲載されております。
【2015年9月追記】18年ぶりの最新巻にも収録。で、さっそく元ネタの「大手町ラーメン」で2015年初の五郎'sセレクションを堪能してやろうと足を運んだはいいものの、新年早々ライス売切れと出鼻をくじかれまして、それならライスと同じ炭水化物だバカヤローということで、柿ピーでリカバリーを図ってみましたよと、こういうワケでございます。
目次&関連記事
大手町のガード下にあるから「大手町ラーメン」と直球な店名、直球な店構え
昼と夜で別々の顔を拝めそうな高架下のラーメン店
1番の最寄駅は大手町駅B6出口で、そこから徒歩2分ではありますが、
夜だとなかなか暗く、街頭を頼りにガード下を突き進むことに。ゼルダの伝説のダンジョンBGMが合いそうな雰囲気。
【参考】今聴いても色あせない名曲。
途中に「うおっまぶし!ボスの間か!?」と思えるポイントはありますが、
単なる勘違いですので心の中でラストダンジョンのテーマでもズンズンズズズン奏でながら突き進むとしましょう。
しばらく進むと道が開けて、黄色地に黒のラーメン看板。
そしてこの外観。2007年1月創業の大手町ラーメン。
ぽつんとした佇まいが、なんかこう妖精の森ダンジョンを抜けた後にお目にかかれそうなエルフの家みたいな、そんな風に見えなくもありません。
約7ヶ月ぶりのおでましとなる主人公・井之頭五郎
我らが?ゴローちゃん(※井之頭五郎の愛称)は昼にふらりと訪問。
中が見えず入るのに勇気がいる店ではあるものの、
入店の決め手は常連客の「ちそうさーん」
相変わらず面白いとこに目をつけるゴローちゃん。
豚骨ラーメンをトンちゃん、これから食べるのに少々際どい独りツッコミも欠かさない、ある意味高度な入店を決め込むのでした。
居酒屋のような「大手町ラーメン」の内装
14:00以降喫煙可、大手町とはいえざっかけない感じ
オールカウンター席で、厨房対面タイプが5席。(※7席まで拡張できそう)
入口右手券売機から壁に沿うように5席、反対側に5席の計15席。
特にランチタイムは大手町のサラリーマンで大賑わいのご様子で、ゴローちゃんが座った特等席は券売機真横の端っこ。
おそらく飲み屋を居抜いたからなんでしょうが、何だか古くからある街の居酒屋さんに足を踏み入れたかのような錯覚。それでも今月で祝8年と飲食店ではまだ若い方なんですよね。
「大手町ラーメン」のメニュー一覧
11:00~14:00は替玉、大盛り、半ライスサービスの得タイム
卓上調味料は、紅生姜、胡椒、高菜、すりゴマ、酢、おろしニンニク、ふりかけもあったりと豊富。
替玉や大盛りじゃなく半ライスにすれば食の広がりを体感できそうですね。
ゴローちゃんは「下戸の大逆襲」「この店にして大正解」と気分上々。
3種類のこだわり麺とこだわりスープが基本メニュー
白河手もみ~なのに“東京”と冠する点は個人的に気になりますが、
一部で二郎風と評されているスタミナとんこつらーめんがゴローちゃんと同じく気にはなったものの、今回は原作を忠実に再現ということでストレート極細麺のとんこつらーめん(700円)を選択。
まずは入口右手すぐの券売機で食券購入……って、ライスがない、だと!?
どうやら昼営業でライス売切れとなってしまったらしく、それがランチタイムの半ライスサービスがよく出たからなのか孤独のグルメフリークが大挙として押し寄せたからかまでは分かりませんでしたが、残念ながらありつけず。
スゴイ絵ヅラ。
仕方ないから同じ炭水化物ということで柿ピーをサンマのみそ煮缶詰と合わせる暴挙応急処置を施すこととなりました。
なお、ライス売切れを知った時の表情はこんなだったと思います。
桜木花道はその場を走り去りますが、とりあえずおれは、逃げませんでした。…いや、またの機会におあずけってことでトンズラこく方が賢明だったのかもしれませんがね。
カウンターに置かれた缶詰は1個200円分の食券で購入可能
サンマの他にサバなど、食べたい缶詰を選びます。
ゴローちゃんはサンマのみそ煮缶をオーダー。
わざわざ缶詰からお皿に乗せて提供と細かい気配り。
敬意を表してどこよりもどアップなサンマの缶詰写真をアップしておきます。
夜メニューのつまみは3点盛、A、B、C各グループからチョイス
ラーメン屋定番のチャーシュー、味玉、メンマ以外も用意。
少々分かりづらいんですが、複数種類のつまみは450円のとりあえず3点盛(チャーシュー・メンマ・味玉)で、つまみA~Cは記載された中から1品選ぶ方式。
白米を口にできない苦しみを鶏なんこつ揚げに託してって、イケるなこれ。
「大手町ラーメン」の博多とんこつらーめん&サンマのみそ煮缶詰と柿ピー
とんこつらーめんを彩ったつもりが彩り切れていない柿ピー
そんなワケで、明らかに浮いているので柿ピーは奥に配置。
井之頭さんはというと、“完全食”として迎え入れる覚悟完了。
完全食だなんてほざきが霞んで見えるくらい今回も作画担当・谷口ジロー氏が類まれなる再現力を発揮。モノクロでもしっかり美味しそうって、ホント凄まじい以外の何物でもありませんよね。
白濁しつつも臭みのないサラリとした豚骨スープにストレート極細麺。つまりそれは、王道にして鉄板の組み合わせ
トッピングは、豚バラチャーシュー、キクラゲ、青ネギ、味付玉子半分。
キクラゲと青ネギが申し訳程度ではなくタップリ投入なのは嬉しいですね。
ゴローちゃんが“完全食”と謳った気持ちが分からなくもありません。
ギトギトとは無縁、飲みやすいタイプのスープをズビビビ。
固さの指定もできるストレート極細麺をズビビンズビビン。
時たま鳴り響く電車の通過音と震動はガード下のお店ならでは。
それに身を委ねるように、あるいはかき消すように、120kmならぬ120gほどの麺を丼から口へと走らせます。
ちょっとした口直しにも使える味玉をガブリン。
ふとしたタイミングでサンマのみそ煮をパクリ。
続けてライスの代わりに柿ピーバリンボリン!
バリンボうん、そこはかとなく現実に戻される味わいだ。
おかずとして立ち上がってくることはありませんでした
パリポリと香ばしい柿ピー、というかこのコンビそのものが香ばしい。
ライスがあれば、ライスさえあればトロントロンな顔立ちでみそ煮を食したり、
高菜だ紅生姜もおかずとして立ち上がらせることができたのに。
ズビッムニュッポリッ…食感の奇妙さ以前に味が濃いもんだらけ。
そして意外と量の多い柿ピーをつまみながら思ったねおれは。
ライスが無ければ替玉で良かったじゃない、って。
それに気づいた時の表情は、たぶんこんなだったと思います。
まあやりましたけどね、替玉。1回100円と良心的だったし。
紅生姜、高菜、ニンニクも入れちゃうTomorrow never knows盛り!
更には替玉の麺をライスと見立ててサンマのみそ煮だ柿ピーなんかも乗せることで明日はおろか今日の行方すら分からなくなるような展開を経て、
それでもご覧のとおり完食です!
一方、ゴローちゃんは半ライスおかわりじゃ物足りず替玉も注文し、
4コマに渡ってズビズバシュビドゥバ食べ進めまして、
ダイナミックに麺半分残すしょーもない結末と向き合うのでした。
秩序のない店長だ酔客にアームロックをかけるかけないの例外はおいといて、大食漢でおなじみのゴローちゃんが食べ切れないって、近年見た目が急激に若くなった気がするのはやっぱり気のせいだったってヤツですね。
土日祝日休み、界隈サラリーマンのオアシス的空間
日本経済の心臓部・東京都千代田区大手町。
居合わせたお客さんは全員スーツ姿で、暖簾をくぐると同時に券売機に体が向いて胸元から財布を出す方、ご主人に「ここのとんこつラーメンは、最初そのまま、途中で高菜、最後に紅生姜と1杯で3回楽しめるんだ」と陽気に語りかける方など、場所柄大手町で働くサラリーマンの常連さん多数とお見受けしました。
「ごちそうさん」と後にする客を見て当たりと直感したゴローちゃんではありますが、肩肘張らず、それこそ何物にも縛られない感覚のこういうお店が天下の大手町、それもガード下にあるっていいもんですね。
今回は柿ピーのせいで歯車ズレちゃいましたが、ライスリベンジやスタミナとんこつらーめんを堪能しに再訪したいと思います…
なーんてほくそ笑みながら塩むすびをパクリ、帰路につくのでした。
しょっぱかったのは塩むすびだからさ、きっとそうさ…。
店舗情報
店名 | 大手町ラーメン |
---|---|
住所 | 東京都千代田区大手町2-5-18(地図) |
電話番号 | 03-3231-0441 |
営業時間 | 11:00~14:50、18:00~21:45(L.O.21:15) |
定休日 | 土曜日・日曜日・祝日 |
最寄駅 | 大手町駅、東京駅、三越前駅、新日本橋駅 |
備考 | スープ、麺など無くなり次第終了の時あり |
リンク | 大手町ラーメン(Facebook) |