- 2016/12/29:更新
- 2014/02/04:初公開
極めて濃厚なダシ&人類の味覚の限界を超えるしょっぱさ、四谷三丁目「一条流がんこラーメン総本家」の名物・悪魔ラーメン。
よくドラマや漫画とかで人を罵る際に「オニ!アクマ!」って言葉を耳にすることやセリフとして読むことが多々あるかと思います。
で、今回紹介するのは初めての方はまず完食不可!それこそたった一口食べただけでつい「アクマ!」とキレたくなるであろう1杯であり、それでもマニアの心をとらえて放さない魅惑の一品、四谷三丁目「一条流がんこラーメン総本家」の悪魔ラーメンでございます。
そもそも悪魔ラーメンとは一体何なのか?
純正悪魔ラーメン。大体毎週水~金曜日の提供。
がんこラーメン創始者・一条安雪氏(以下、家元)の公式ブログに書かれている内容をまとめると以下となります。
悪魔ラーメンに関するまとめ
- 家元の原点とも言うべき「親父の味」に改良を加えたのが悪魔ラーメン。公式ブログなどでは純正悪魔、ヒロポン、ヒロポン悪魔などと呼称
- 通常の倍以上の素材を通常の半分以下の水でガンガン炊き込むことで実現する特濃ダシ、想像を絶するしょっぱさが特徴的な超濃口醤油ラーメン
- 完食はおろか、一口食べただけでギブアップする可能性が極めて高いものの、ハマると心と体がこの味しか求められなくなり、まさに悪魔に魂を売り渡した状態に陥ってしまう(それ故に悪魔ラーメンと命名)
- 麺とスープの強烈な塩っ気に加え、悪魔肉と呼ばれる極めてしょっぱい豚バラチャーシューがトッピングされ、助け舟となるのは刻みネギにメンマぐらいとわずかなもの
- 当初週1回の提供だったが、お客さんと家元の健康を考え月1スタイルに変更、「悪魔の日」のみ提供のマニア向けイベントラーメンとしてもてはやされた。現在はほぼ毎日の注文が可能
- 限定ラーメン提供の翌営業日は、純正悪魔ならぬ不純悪魔ラーメンを販売(家元含む生粋の悪魔ファンいわく美味しいけど中毒性が足りないという意味で不純と呼称)
- 年に数回あるかないかの13日の金曜日は、更なる厳選素材を駆使した「大悪魔ラーメン」なる特別メニューでの提供となる
七つの大罪にちなみ7項目にまとめましたが、これを個性的と言わずして何と言おうかというくらいに濃い、実に濃ゆいことがお分かりいただけただろうか?
ちなみに公式ブログ(まさかのはてなブログ)では毎度のように「ヒロポン!ヒロポン!」と元気に連呼している家元の様子を伺えますが、これは純正悪魔ラーメンのことを意味しまして、くれぐれもリアル覚せい剤のヒロポンではございません。2016年7月に彗星のごとく登場し多くの話題をかっさらったはてなブロガー・ASKA氏ともども生温かい目で見守っていただければこれ幸いです。
そしてこれが悪魔ラーメンの実態だ
とある日の悪魔ラーメン。+100円の大盛り版。
口にする前から絶対に濃い&しょっぱいと分かる醤油スープ。
飲めばまず舌がやられ、続いて口、喉と怒涛の勢い・怒涛の英語「みすず学苑」ばりにしょっぱ濃い煮汁が流れ込んできて、ついには体や脳が拒否反応を起こしそうになるレベル。顔からにじみ出る脂汗に戦慄を覚えるかもしれません。
すっかりスープ色に染まった麺をズビドゥバシュビドゥバ!麺だけ啜っても当然しょっぱい。
悪魔ラーメンを食べた方の感想で面白いなと思ったのが「ハンマーで頭を叩きつけられたかのような衝撃」というのがありますが、あながちそれもウソじゃない気がするから不思議。まさにガツンとみかんならぬガツンとあくま。
家元が公式ブログでも頻繁に主張しておりますが、試しに1回食べてみようといった軽い気持ちで食べると大ヤケドします。最低でも週1ペースで3回以上は口にしないとまったくのムダとのこと。
ビックリするくらいしょっぱい悪魔肉。
この豚バラ肉を「うー、しょっぺー。ああ、このまんまでも良いしお米が欲しい!」と思えるようになったら信者確定です。
こんなに味玉が優しいと感じるラーメンもそうそうないハズ。
タレ不使用の100ラーメン(ダシ100%という意味で100と命名)。
なお、「一条流がんこラーメン総本家」最大の特徴なんですが、スープの味が風味じゃなくて素材そのものなのも特筆すべき点なんですよね。悪魔ラーメンは最上級のタレの濃さだから判別しづらいこともありますが、写真の100ラーメンを口にすれば「素材の風味が生きている」じゃなくて「煮干しだ、煮干しそのものの味がする」とかって、特に魚介類好きにはたまらないハズです。
丼を空にするまでの間に果たして何回水をグビグビしたか分かりませんが、その甲斐もあってか、食後これほどまでにお腹がタプタプするラーメンもそうそうないかと思います。
ある13日の金曜日訪問時のスペシャルメニュー。鮟鱇の頭・エンペラ・中骨計10kgをメインに、その他大量の豪華食材を惜しみなく使用した大悪魔ラーメン。
悪魔ラーメンはこれまでに何度も口にしておりますが、最初に比べて徐々に慣れてきたというか、もちろん悪魔なしには生きられない信者クラスの方々には到底及ばないものの、最近ではしょっぱさの中に妙なまろやかさを実感するレベルに達しました、って全然自慢じゃないですよね。
悪魔ラーメンを食べるようになって得た効能?
そんなひどいラーメン食べられっこないってお思いでしょうが、信者は余裕で完食、満面の笑みで「美味しかった」と店を後にするのが現実です。
これは完全に持論となりますが、悪魔ラーメンを食べるようになって私の体にこんな変化が生じました。
悪魔ラーメンを通して得た4つの変化
- 食わず嫌いをしなくなり、ゲテモノでも何でもとりあえず口に入れてみるかといった感じで、飲食物に対する許容性が広がった
- コーラやサイダーを甘ったるく感じるようになり、ジュースと言えば果汁100%か味のついていない炭酸水を好むようになった
- ビールや焼酎、日本酒、ウイスキーなど、アルコールの先に広がる酒本来の味が分かるようになった(気がする)
- (普段吸わないけど)タバコがうまいと感じられるようになった
こういうの、今更だけど大人の階段を昇ったっていうんですかね?薬でいうところの耐性がつくに似ているのかもですが、この悪魔ラーメンを通して色んな味の食べ物に挑戦してみようという、妙な好奇心のような、副作用といった方が正しいかもしれない何かを手に入れた気がします。
それと、単純にそこらの大人がまず完食することができないラーメンだから、未成年者はタバコふかしたり酒をあおったりで自己顕示するくらいならこの悪魔ラーメンを食べ切る方がよっぽどかっこいいと“あくま”で個人的に思います。
ちなみにバーグハンバーグバーグの方々に“最後の晩餐”と称して悪魔ラーメンを食べていただいた際の記事がこちら。とてもキレイにまとめていただきました、さすがプロ!
…で、散々悪魔アピールしておいて何ですが、“あくま”でおれのおすすめはスッキリ醤油味の中華そばですからね!
こちらは澄み切ったスープなのでご安心を。
家元自身も絶対の自信作にして永遠不滅と評する中華そばが現在の「一条流がんこラーメン総本家」最大の看板商品であり、初めての方はまずこちらの中華そば(別名:自由が丘ラーメン)を食べてみて、気に入った場合は100ラーメンやら最終的に悪魔ラーメンに挑んでみるのが自然な流れと言えましょう。その方が確実に美味しく召し上がれますし、急がば回れってヤツですかね。
中華そばとか「一条流がんこラーメン総本家」の基本についてまとめておりますので、よろしければ!
大行列が常態化しつつある「一条流がんこラーメン総本家」前。
今後もどんな1杯が提供されるのか、ファンの1人として楽しみにしつつ、家元座右の銘を紹介して締めたいと思います。
「今日も又、咲くか咲かぬか我がスープ、咲かせて見せようがんこ花」
店舗情報
店名 | 一条流がんこラーメン総本家 |
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住所 | 東京都新宿区舟町4-1 メゾンド四谷106(地図) |
電話番号 | - |
営業時間 | 10:00~14:00(売切れ次第終了) |
定休日 | 月曜日・火曜日 |
最寄駅 | 四谷三丁目駅、曙橋駅 |
備考 | 営業時間やメニュー変更、臨時休業・営業の場合が大いにあるため、必ず訪問直前に公式ブログをチェックしてください。 |