- 2016/04/09:更新
- 2013/11/20:初公開
見るからにプルンプルン。台湾でポピュラーなデザート・愛玉子(オーギョーチィ)。
そんなオーギョーチィをなんと80年以上に渡って提供しているのが1934年(昭和9年)創業の老舗甘味処「愛玉子(オーギョーチィ)」。池波正太郎などの文豪が愛したお店としても名高いそうですが、おれ的には「こち亀」の両さんが作中でしれーっと立ち寄ったお店って印象の方が遥かに強いのでした。
- 鶯谷・日暮里・根津各駅徒歩10分くらい。散歩がてらふらり立ち寄りたくなる老舗の甘味処「愛玉子(オーギョーチィ)」
- お店に入ると言うよりは、田舎のおばあちゃん家に遊びに行った時を思い出す、何とも居心地良さげな店内
- 注文したらすぐに出てきたプルンプルンな見た目のひんやりスイーツ・オーギョーチィ
- オーギョーチィ+あんみつ+アイスクリーム=人気メニューのチークリームアンミツ
- 店舗情報
鶯谷・日暮里・根津各駅徒歩10分くらい。散歩がてらふらり立ち寄りたくなる老舗の甘味処「愛玉子(オーギョーチィ)」
2013年時点の外観。2016年4月現在も目立った変化はなし。
そしてこちらが「こち亀」64巻にしれーっと掲載されている「愛玉子」の様子。
64巻の刊行が1990年と実に30年近くも前ではありますが、同巻4話目冒頭のコマを見る限り、半世紀以上経ってもほとんど外観に変化がないですし、何より「こち亀」の描写力の高さに驚いた次第。
明らかに年季入りまくり。
これが愛玉子の原料、台湾北部の山間部に自生する植物の果実。
この果実の種子を寒天状に加工した物が愛玉子で、整腸作用や利尿作用、さらには血中コレステロールを下げるなどの効果があり、腎臓の妙薬と言われているそう。まさに医食同源、それなら試してみようじゃないかと入店してみます。
お店に入ると言うよりは、田舎のおばあちゃん家に遊びに行った時を思い出す、何とも居心地良さげな店内
4名掛けテーブルを中心とした計22席がお出迎え。
これまた昭和レトロ全開な内装に妙なゾクゾク感を覚えずにはいられませんが、革張りの椅子に至っては創業当時の物が今も現役で使用されているらしく、この時ばかりはモノより思い出じゃなく「思い出よりモノ」なんじゃないかと2/3の純情じゃない感情がおれのマインドに割と真剣に訴えかけてきたのよね。
随所にメニューが貼り出されております。
チーブランデーにチークリームコーヒー、そういうのもあるのか。
注:2016年4月時点で全体的に200円ほど値上げ。「愛玉子」の主なメニュー一覧
商品名 | 価格 |
---|---|
オーギョーチィ | 600円 |
チークリーム | 700円 |
チーアンミツ | 700円 |
チークリームアンミツ | 800円 |
チーワイン | 700円 |
チーウイスキー | 700円 |
チークリームワイン | 800円 |
氷オーギョーチィ | 700円 |
コーヒー | 600円 |
紅茶 | 600円 |
クリームソーダ | 800円 |
注文したらすぐに出てきたプルンプルンな見た目のひんやりスイーツ・オーギョーチィ
かけられているのは自家製のレモンシロップ。
大きめカットで食べ応えもなかなか。きっぷの良さが感じられます。
シロップをできる限り切ってオーギョーチィ単体で食べてみると、寒天とは風味も食感も微妙に異なるけれどそこまでしつこくない後味。
ただ、レモンシロップを絡めないと若干薬っぽい感じもするしむちゃくちゃ甘くもない。その昔台湾の原住民がオーギョーチィを主食として受け入れていたという歴史にはただただ納得です。
かき氷のあのレモンシロップをご想像ください。
これまた懐かしいですよ、ええ、本当に懐かしい。そんでもって縁日の屋台でかっ喰らうあのレモン味のかき氷にはない、この昔ながらの空間でいただくからこそのおいしさってヤツなんだろうなぁ。
甘過ぎると感じちゃう場合は追いレモンシロップ!
試しにスプーンに垂らして舐めてみたらまさにあの酸っぱいレモンシロップそのもの。
オーギョーチィに混ぜると程よく酸味も増して喉越しも舌触りもより良い感じになりました。いいねボタンがあったらいいねしたい。
かき氷の場合もそうですが、最後に残ったこのシロップを飲み干すのがたまらないんだよなー。
オーギョーチィ+あんみつ+アイスクリーム=人気メニューのチークリームアンミツ
豆や果実はないけれど、見た目はほぼクリームあんみつ。
たっぷりの黒蜜にアンコとアイスクリーム。
単体でそれぞれ食ってみたり、
ご覧のようにぬわっと絡めて召し上がってみたり、
小豆テイストの砂糖のような塩のような謎の調味料をかけてみましたが、こちらは複雑な甘さ、いや、スゴい甘さと言っても良いレベル。
甘党な方やお子様はもれなくチークリームアンミツを選択しておけば間違いないかと思いますが、そこまで甘味が得意じゃない方や黒蜜よりも壇蜜が好きな方とかはシンプルに普通のオーギョーチィ、それかアイスクリームの乗ったチークリームにするのがおすすめです。
まったりと。
電車だとどの駅からも地味に歩きますが、お店で食べるも良し、両さんのようにお土産で買って帰るも良し、東京甘味処のレパートリーの1つに加えてみると何かと重宝するかもしれません。
あえて変なアングルから。上野の西郷どん。