- 2016/11/25:更新
- 2013/11/05:初公開
野菜シャキシャキ、沁み渡る塩味スープ。1年中食べても美味しいけれど、寒い冬にはこたえられない西荻窪「はつね」の激旨タンメン。
日々ラーメントークを繰り広げていると大抵の確率で質問されるのが「好きなラーメン屋はどこですか?」「今まで食べたラーメンで1番美味しかったのはどこですか?」といった結論ありきな内容。
もはや日本の国民食であり全国津々浦々様々なラーメンが存在するし食べ手の好みも十人十色なんだけど、個人的に好き、少なくともこれまで食べた塩ラーメンでナンバーワンと断言しちゃうくらいに好きなのが東京・西荻窪のラーメン屋「はつね」のタンメンなのでした。
- 1961年(昭和36年)創業!JR西荻窪駅から徒歩1分と激近なのに昭和の面影を色濃く残す圧倒的外観の老舗ラーメン店「はつね」
- BGMは流行りの音楽ではなくラジオ。耳を済まさなくても駅構内アナウンスが余裕で聞こえるカウンター6席のみの狭い店内
- はつねのメニュー一覧
- (写真だと分かりづらいですが)丼の底まで見えるくらいに透き通ったアツアツの塩味野菜スープは鶏と野菜の旨みがたっぷり!はつねのタンメン大盛り
- 店舗情報
1961年(昭和36年)創業!JR西荻窪駅から徒歩1分と激近なのに昭和の面影を色濃く残す圧倒的外観の老舗ラーメン店「はつね」
何かもう色々とスゴイ見た目。
単に味があるの一言では片付けられない、むしろ片付けちゃいけない厳かな雰囲気すら漂わせるフォルム。
屋根に向かうほどに外壁が反り返っているように見えるのは年季によるものかそういったデザインかは不明ですが実に個性的。たくましさすら覚えます。
ハウルの動く城の一部分と言っても過言じゃない気がする。
手すりとテントの経年変化が凄まじい。
それでも、洗いざらしの暖簾に書かれた「味の店」に垣間見る静かなる自信。
営業に関する細かい情報までカバーした貼り紙。
お世辞にもキレイとは言い難い外観ではあるものの、来てくれたお客さんをもてなそうとする姿勢、丁寧かつきめ細やかな仕事っぷりが伺えると言うものです。
【追記】2016年11月現在の外観と年末年始の営業日
暖簾の色に合わせてテントが青に張り替えられ、
ダクトも新しくなるなどメンテナンスもバッチリ施されております。
2016年は12月30日までで、1週間くらいの休業を挟み2017年の営業開始予定。(赤丸日はお休み)
BGMは流行りの音楽ではなくラジオ。耳を済まさなくても駅構内アナウンスが余裕で聞こえるカウンター6席のみの狭い店内
卓上調味料は定番の胡椒、ラー油、酢。アンティーク調の容器がステキ。
外の暖簾同様、ご主人の着る白衣は汚れもなくキレイ。
昔ながらのお店だとガンコなシミ汚れ付きの厨房着でタバコプカプカ&テレビ観ながらの調理に遭遇しがちですが、「はつね」の場合そんなことは一切なく、洗練さすら漂う無駄のない所作が実にお見事。
はつねのメニュー一覧
商品名 | 価格 |
---|---|
ラーメン | 650円 |
ワンタン | 650円 |
ワンタンメン | 750円 |
タンメン | 750円(チャーシュー入350円増) |
もやしそば | 750円(チャーシュー入350円増) |
チャーシューメン | 1,000円 |
焼豚ワンタンメン | 1,100円 |
大盛りは100円増しで、ダントツの1番人気はお客の大半が頼むタンメン、続いてもやしそばとワンタンメンがよく出ているのを見かけます。
タンメンだといわゆる塩味の野菜麺だから肉っ気をプラスしたい場合はチャーシュータンメン(またはタンメンのチャーシュー乗せ)にする方も案外いたり、注文を受けてから慣れ過ぎた手つきで餡を皮に包むことから始めるワンタンメンも、自分が頼まずとも出来上がるまでの工程を目で見て楽しむことができます。
人気No.1のタンメンは、茹で上がった麺を平ザルで1つずつ丼にあけ、
その上からアツアツの野菜炒めスープを均等に盛りつけます。
中華鍋でニンジン、キャベツ、モヤシをリズミカルにガコガコ、火が通るか通らないかの絶妙なタイミングでダシを投入し、塩と調味料で味を整える。毎回味見を欠かさない姿勢も謙虚に映ります。
(写真だと分かりづらいですが)丼の底まで見えるくらいに透き通ったアツアツの塩味野菜スープは鶏と野菜の旨みがたっぷり!はつねのタンメン大盛り
はつねに足を運ぶとついつい毎回大盛りにしちゃうんですが、
食べ始めも食べている最中も食べ終わった後も、大盛りにして良かったと思える数少ない1杯の1つがこのはつねのタンメンで、提供直前まで鉄鍋が火にかけられた状態だからとにかくアツアツ。
もうね、フーフーしないで食べると確実にヤケドしちゃうんだけど、そんな熱さの奥から込み上げてくる鶏と野菜の旨味と甘味が半端なく、一体全体どうしてこんなほぼ無色透明のスープから単純なようで深い味わいが演出できるのか、機会があったらそのノウハウを余すことなく伝授していただきたいものです。
ヘタな料理教室よりもよっぽどはつねに通ってタンメンマスターになりたい。
スープの個性を壊さない中太縮れ麺は大勝軒草村商店製。
塩味スープに比べて物足りなさを感じなくはないですが、食べ続けるとしたらこのくらい控えめな方がちょうどいいのかもしれません。
ちなみにチャーシューを追加するとこんな感じに。
ダシにしっかり動物系のコクと旨みが出ているからチャーシューはなくても良いように思えますが、このチャーシューに至っても提供直前にサササと包丁で断面に切れ目を入れ食べやすくしてくれる配慮にも、何というかご主人の只者ではないと感じさせる何かがあります。
無駄のない立ち振る舞い、次のお客さんを迎え入れる際にカウンターの隅々まで拭き上げる姿勢とか、どうにも格式高い料亭あたりの出身と見受けられますが、次行った時にでも確認してみようかなー。
終始雑味なしと分かるかもしれないキレイな食べっぷり。
ラストは丼を持ち上げてスープをくーって飲み干すんだけど、飲み干して丼をカウンターの上に置いた段階で、丼を持ち上げる前にはなくなりかけていたコップの水が自然と注がれていたりとか、店を出る際にかけられる「お忘れ物のないように」の一言とかとか、色んな心遣いが重なり合っての絶品タンメンと言うことが少しでも伝わってくれればこれ幸いです。
このはつね自体は先代が切り盛りされていた頃から地味に通い続けており、現在の2代目店主が厨房に立ち始めた当初は少なからず不安を感じたものだけど、今となってはそれも杞憂に終わり、こうして当ブログで最高におすすめのラーメン店として紹介できることを本当に嬉しく思います。
西荻窪にお住まい&お勤めの方はもちろん、関東や全国、海外にお住まいの方だって、まずは1度足を運びはつねスピリットを思う存分体感してみてください!
食べたら飲む!西荻窪って良い街だなー。
店舗情報
店名 | はつね |
---|---|
住所 | 東京都杉並区西荻南3-11-9(地図) |
電話番号 | 03-3333-8501 |
営業時間(平日) | 11:00~17:00頃(売切れ次第終了) |
営業時間(土曜) | 11:00~16:00頃(売切れ次第終了) |
定休日 | 日曜日・月曜日・祝日 |
最寄駅 | 西荻窪駅 |