続・オヤジらをつまみに飲む酒。(午前9時過ぎ)
先週お届けした「まるます家」記事の続編です。
朝9時から営業の居酒屋に足を運ぶだけでも貴重な体験ですが、今回は、高級料理のハズなのに1人前700円のスッポン鍋だとか、これまた珍しいナマズの唐揚げだとか、定番メニューから前回食い切れなかったレア物までとことん味わってきました。
例えばこの記事を夜に読んでお腹がすいたら、次の日の朝は、
「そうだ、まるます家(京都じゃなく)、行こう」
そんな前向きなノリでお楽しみ下さい。
朝から営業の居酒屋に時差ボケ気味な主人公。(漫画・孤独のグルメより)
今回もJR新宿駅から埼京線に揺られて
ちょっと最強っぽい埼京線ホーム。
さすが痴漢発生率が最強の埼京線、前回のすき具合が偶然だったんでしょうか、この日の混みっぷりは中々のもの。
新宿方面の電車待ちはもちろん赤羽駅で降りる人達の数も意外と多く、もしやみんなでまるます家に攻め込むつもりか?ってちょっと本気で思っちゃいました。
東口のロータリー前と駅前の交番。
駅周辺がかなり栄えてることもあり、あれだけ多かった人も三々五々と消えて行き、前回道順を尋ねた交番のお巡りさんものんびりを満喫中と、まさに清々しい朝って感じです。
「ホントにおれ、これから居酒屋に行くんだよな?」
って何度も自問自答したのは言うまでもありませんがね。
まだまだ朝日がまぶしいったらありゃしない、そんな時間帯ですよ。
まるます家に向かう途中の、ちょっとした出来事
ガヤガヤした感じの一番街商店街。
入るとすぐに松屋が見えてきて、そのまんま直進すればまるます家に到着するんですが、あえて左折してみると…
主人公にとぼけた呼ばわりされたOK横丁が。
確かに安易なネーミングではあるけど、もうお酒を飲むならこの横丁だけでOKって意味合いが含まれてるんでしょうか。
何気に興味を覚えつつ写真を撮ってたら、
横丁に吸い込まれるように入って行くオヤジ。
まさか、まるます家以外にも朝から飲める居酒屋が他にもあるのかな?
真実を確かめるべくオヤジに続いて横丁入りすると…
全然OKじゃない横丁。
… … …
何だか入っちゃいけないところに入ってしまった、まるで不法侵入したかのような心境に陥るおれ。(午前9時過ぎ)
どこもかしこも閉店してて全然OKじゃない、もうガッツ石松のOK牧場くらいOKじゃない。
まあそもそも朝からやってる飲み屋を期待する方がおかしなワケで、朝っぱらの横丁に軽くツッコミを入れつつもそそくさと通り抜けることにしました。
今度はきちんと夜に訪れてみたいもんですな。
営業時間が9時~21時半の朝型居酒屋「まるます家」
業者が車からアレコレ降ろして運んでた。
OK横丁を抜けると、ふわっと鼻腔をかすめる鰻の香ばしい匂い。
この店が営業してるんだなって、近くに寄らなくても分かるのが嬉しいですね。
ちょうちん裏の時代を感じさせる暖簾が粋。
解体デモンストレーション用と思われる食材が。
スッポンらしきブツが2つに銀タッパーに入ったのは鯉、なのかな。
珍しくガラガラな店内。
開店してすぐだったからか、ガラガラな店内に入り、今回もわずかなテーブル席を陣取ります。
1度来店してるから席の感じも把握してたし、どこに座るかに一切の迷いはありません。おお、名物おばちゃん、今日はヒョウ柄のパンツを履いてますね、実に攻撃的です。(ホントか?)
ちなみに前回はヒョウ柄のエプロンと攻撃的。
おばちゃん以外にも女性店員さんが何人かいるワケですが、どの人に注文しようとも、必ず厨房にオーダーを通すのがこの人なんです。
それで何が名物かって、単に品名と個数を告げるだけなんだけど、発声の仕方が独特で面白いんですよ。
これ、言葉や文字にしても大して面白味が伝わらないので詳しくは省きますが、ぜひ皆さんの目と耳で確認してみて下さいね。
この女性店員が後のおばちゃん、なのかな?
あと画質悪いんですけど、動画で雰囲気だけでもどうぞ。
前回と同じくビール大ジョッキと青りんごサワーで乾杯!
焼きたての鰻のかぶと焼き(1本100円)をお通し代わりに。
アルコールが1人3杯までなため、たくさん飲みたい場合は1杯ごとの量を増やすべしってことで、思い切って大ジョッキを注文。
量はそこらの大衆居酒屋とそう変わらないものの、値段が微妙に安くビール党には嬉しい限り。
とそこに、店頭で焼き上がったばかりのかぶと焼きをチョイスするなら、まずは黙って食え、そして飲めって言われてるようなもの。
… … …
そうか、この組み合わせを味わうからオヤジらは静かに飲んでるんだな!(ないない)
そしてここからは料理画像のオンパレード
しっかりとした歯応えの地鶏の唐揚げ(500円)に、
鰻の中落ちをぽん酢と紅葉おろしで、バラミポン酢(350円)。
食感が豚肉のような、ぽん酢と紅葉おろしだからかな、冷しゃぶを食っているような、でも鰻の味も感じられる珍味。
見た目がごついナマズの唐揚げ(500円)。
見た目がアレなだけに、唐揚げにされてもそれらしい雰囲気を漂わせてますね。
でも意外や意外、淡白で白身魚を食べているような、何だか繊細な味わい。
もちろんクセはまったくないワケじゃないけど、そこはぽん酢と紅葉おろしで相殺すればいいかと。
ちなみにWikipediaによれば、一般的に食材として捕獲されることが少ない&市場で流通する量が少ないそうなので、まるます家に行ったら1度は注文してみるのもいいんじゃないでしょうか。
ナマズからのお・ね・が・い♪(ないない)
前回つい2皿も頼んでしまったこの店の名物
掌サイズの凄いヤツ、ジャンボメンチカツ(500円)。
提供までに20分くらいかかるので、初めに1つは注文しておきたいところ。
サルサソースとキャベツでどりゃ!
あえて洋風で食べてみるのもいいですね。
くれぐれも画像がまずそうだなんて言ってはいけません。
缶と瓶を常備しているギネスビール(各600円)で、
料理のアブラっこさを爽快に洗い流して、
再び揚げ物でアブラを補給。
鹿児島産の黒豚とんかつ(500円)で、アブラと爽快感の無限ループに突入。
見た目がジャンボメンチと酷似しているワケですが、こちらの盛り付けはオーソドックス。目黒の「とんき」を彷彿とさせる衣の剥がれっぷりではあるものの、あちらに比べてかなり安く食べられるんだから大したもの。
100円プラスの600円でとんかつライス(吸物付)になるのも嬉しい一品ですし、この店で飲まずに食事だけの客が多いのも頷けます。
ソースにマヨネーズでどりゃ!
くれぐれもまずそうだなんて言ってはいけません。(2回目)
…朝から揚げ物ばっかで、翌日胃がもたれました。
そして1人前700円で食べられるスッポン鍋
鶏の旨みに似た芳醇な優しい味わい。
ナマズ同様気持ちいい見た目をしてないスッポンなんですが、どうしてどうして、こんなにも滋味溢れる鍋になってしまうのか。
人は見かけによらないとはよく言いますけど、こうしてスッポンなんかの動物にも同じことが言えるのかもしれませんね*1
高級料亭で口にするなら万単位は当たり前の食材が1000円以下と手軽に3切れも楽しめ、一緒に煮込まれるのが定番の白菜ではなくキャベツなのがまた面白い。
鶏肉を食べているような、でもそこまで臭みはなく、何より身の回りについたプルプルのゼラチンがスッポンなんだと教えてくれます。
プラス200円で雑炊も楽しめます。
鍋を注文すると、カセットコンロを下敷きに客のペースで楽しめるスタイルが主流だけど、この店ではあらかじめ調理された状態での提供でした。
恐らく1度に大量に大きな鍋で仕込む&客には完成した物を出すことで、高級鍋をここまでの低価格に抑えてるんでしょう*2
2人前を注文すればこれと同様の鍋(直径約20cm)が2つですが、2階席で頼めるらしい3人前以上は大きな鍋でドスンと運ばれてくるのかな、鍋の季節が真っ只中なだけに、また再訪して確かめたいところです。
ちなみにナマズにしろスッポンにしろ、メニューは唐揚げと鍋、それぞれ1種類ずつなんですが、期間限定で別の料理が食べられるかもしれませんね。
【総評】身近なオヤジを連れて行こう
〆に頼んだお新香の盛り合わせ(300円)といつもの賑わいを見せる店内。
今月から忘年会やら新年会のラッシュと慌ただしくなるでしょうし、幹事の皆さんも何かと気苦労が耐えないかと思います。
ただ、そんな時こそこのまるます家でこれまでとは違う、朝から始める忘年会(or新年会)なんて企画も楽しいんじゃないでしょうか*3
オヤジ化するにつれ、朝に強く夜は弱くなるものなので、オヤジ上司からの好感触を得るにはもってこいですし、スッポンで精力をつけた日にはバイアグラいらずですよね。
もちろん、オヤジじゃない上司やオヤジだけど朝に弱い上司の場合は知らんけどなんですが、その場合はまあ、普通に夜にでも行ってみて下さい。
追伸
しみじみ飲めばしみじみとなオヤジ。
この店に2回来て思ったことなんですが、すごく私服率が高いです。
一概には言えないんですけど、自分らみたく電車を乗り継いで来てるんじゃなく、起きて家の近くにあるから来てるって印象がとても強い、そんな地域に密着しまくった居酒屋ですかね。
確かにおれの生活とも無縁な世界。