己【おれ】

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口の中で消える!絶品かき氷が食べられる浅草の老舗甘味処「初音茶屋」

  • 【2016/04/27】店舗情報の営業時間更新

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日本で1番古い遊園地、浅草花やしき。

東京・浅草の花やしきは1853年に開園。
1853年=ペリーが浦賀に黒船で来航した年で、まさに日本最古の遊園地。

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街の一角がもう入口。

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国産初、日本一古いジェットコースターは、自動販売機のすぐ横をはしる走る。

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そんなご当地テーマパークのすぐ横、ひさご通り商店街の中。

今回紹介するのは、創業約60年の老舗「初音茶屋」。
かき氷の名店として名高い甘味処、果たしてどんな美味しさに巡り合えるんでしょうか。
猛暑な今年イチ押し、そんな絶品和スイーツの食いっぷり、とくとご覧下さい。

氷の暖簾、まさに甘味処な店構え

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お店を知ったキッカケは、書籍「J.C.オカザワの浅草を食べる?浅草の名店百選」にて、やたらめったら褒めちぎってる同店のレビューを読んだから。以下引用。

しばらくして登場したかき氷に二人とも目を見張る。「おい、おい、一体コイツは何なんだ?」しょっちゅう食べてるワケではないが、よそとはまったくの別モノだ。これはもはや氷ではない。雪ですね、雪。それも降り積もったばかりの新雪ってヤツだ。

人によってはこの店のかき氷で人生が変わると言っても過言ではない。例えば夏を苦手とする人が「初音茶屋」のかき氷が食べられるならと夏が大好きになる、なんてことも。

「もいっちょ、行っとく?」「行きましょう!」意見の一致をみてお替り。生まれてこのかた、かき氷をアンコールしたのは後にも先にもこの日が初めてだ。

… … …
あまりにベタ誉めだと胡散臭さもエベレストなワケですが、梅雨なのにクソ暑い最近、少しでもそんな夏を好きになるために、いっちょ来店してみました。

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名店と知らなきゃ普通に通り過ぎそう。

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4人掛けテーブル席が数席とカウンター席の店内+手書きのメニュー。

ピーク時だろうと思い、あえて昼時を外して夕方に来店したものの、先客ゼロ、外観もそうだし内装もまさにレトロって言葉がぴったしな中、注文したのは氷アンズ。
頼んでからしばらくして、女主人がおもむろにカウンター越しの機械をいじり、ガーっと氷が作られる。
店内に音楽は流れず、聞こえるのはただただ削られてく氷の音、こうゆうのも風流って言うのかな。

… … …
あれ、器に注がれる氷がなんだか、おかしいぞ。
削るのなんてまじまじと眺めたことないから、気のせいかもしれないけど、ホント、雪みたいだ。

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夢でも見ているようだ…。うん、そんな夢で起きたっけ。

そして…

これはもはや氷ではない。雪ですね、雪。それも降り積もったばかりの新雪ってヤツだ

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ホントだ、雪みたいにきめ細かい、そして雪が積もったみたいな盛り方。

こちらがウワサのかき氷、氷アンズ500円。
シロップが氷の上からではなく氷の下だから、ホントに雪みたいな見た目。

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ある意味、2007年の初雪。

なんでも、冷凍庫から出してすぐの氷塊を削るのではなく、木製の冷蔵庫だったり室温に15分ほどさらすことで、硬すぎない、それこそ汗をかいた氷を削ることで、柔らかく雪のような仕上がりになるそう。
なるほど、このテクニックは自分でかき氷を作る際の参考になるかも。

ちなみに、木製冷蔵庫とは

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くれぐれもドアではございません。

まだ電気がなかった時代の生活道具には、人々のさまざまな工夫が見られます。
この木製冷蔵庫は昭和初期のもので、上下に扉があります。上の扉に氷の塊を入れ、下の棚のものを冷やす仕組みになっています。内面には薄い鉄板が貼られ、温度が高くなるのを防止しています。当時まだ冷蔵庫は貴重品で、一般の家庭には置いてありませんでした。

朝倉市ホームページ

なんてったって雪だから、それも新雪とは本当で、実に柔らかな、いや、柔らか過ぎる感触。
慣れない内はスプーンですくい上げようにも、これがうまく持ち上がらない。
そしてようやく口に入れようものなら、スーっと溶けるんじゃなく、消えるんです。

野球盤 Dr.K v.s. W SLUGGER ( ドクターK VS Wスラッガー )
その感覚、まさに口の中で消える魔球。

コンビニとかで売ってる冷凍庫でガッチガチに固まったかき氷を食い慣れてる人、まあ自分なんですけど、そんな人は「えっ、今食ったっけ?」って錯覚に陥る可能性大。

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ほじってくと自家製シロップにあんずの実。

せめて口だけでも暑さを紛らわすために、ガッツリ氷を頬張りつつも、接客上手な女主人との世間話を交える。それでも話題の主役はこだわりのかき氷。

おばちゃんいわく、すべてのかき氷メニューには自家製のガムシロップをベースに、氷アンズならその上にアンズシロップ、氷メロンならメロンシロップって具合に、メニューに応じたシロップをかけてるのだそう。
ふむふむ、シロップに氷が溶けても甘味が薄まらないのはきっとそのお陰だろうし、氷にねっとり絡みつく役割も果たしてるんじゃないかな。

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もちろん完食、シロップまで飲み干す始末。

最初は氷の量が多いなって思ったけど、2重シロップ効果で最後まで飽きずにペロリと。
シロップ×シロップって激アマかと思いきや、手作りの加減かそんなにやらしくもなく、何より氷が新雪でしょ。これがうまくないワケ、ないじゃないですか。

器を空けた満足感よりも、他のメニューが食いてえ!
そんな欲求が不満に勝ってしまったので、さて次は何を注文しようかひと思案。
あんずは元々好きだし、かき氷で食うのは初めてだったから、最初はこれ!って決めてたけど、さてさて、次はどうしたもんかなぁ。。。

… … …
そういえば、ここの白玉はオーダーが入ってから作り始めるらしい。
せっかくだからじゃあ、白玉に合いそうなのを頼んでみようかな。

ってことで、

生まれてこのかた、かき氷をアンコールしたのは後にも先にもこの日が初めてだ

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アズキが下に入ってるため、抹茶シロップは氷の上から。

注文したのがこちら、氷宇治金時(600円)+白玉(250円)。
崩れそうなくらいに柔らかい氷なのに、白玉って乗っかってるのかなって思ったけど、なんてことはない、別皿での提供でした。
何気にメニューごとに器のデザインが違うのもポイント高いですね。

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明らかに茹でたてと分かる白玉。

ほほぅ、これが手作り&出来たての白玉ですか。
これにも前述の自家製ガムシロップが浸されてて、もう見るからに柔らかそう。
重力に逆らい切れずペタンと垂れ気味なことからも分かりますよね。

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時間が経つと固くなるので、白玉はスピーディーに食べる。

写真は一例で、こんな風に白玉と一緒に氷を食ったり、氷を食べてる最中に、箸休めならぬスプーン休めの要領で白玉を食うでもよし、出来たての白玉ってこんなにも柔らかいんだなと再認識させられること請け合いです。

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小豆だって、うん、うまい。そんな気がする。

缶詰のゆで小豆ではなく、きちんとお店で茹でたのを使用してるし、抹茶のシロップだって、件のガムシロップとのコラボレーションによる上品な味わい。

「ウチは小さなお店だから自家製の材料、それに手間ひまをかけられるのよ」
おばちゃんの何気ない、言ってしまえば当たり前のことかもしれないんだけど、「なるほど、その当たり前なことがこだわりなのね」って、しみじみと実感するワタクシ。

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もちろん、2杯目だって完食さ。

またシロップを飲み干さなくってもいいのにね、飲み干しました。
ラーメン屋で丼持ってグーッとスープを飲み干すように、甘味処で場違いじゃね?って、羞恥心のようなもんは芽生えたりはしましたけれども、敬意を表して飲み干しました!

… … …
ごめん、ウソ。今回は1人で行ったし他にお客がいなかったこともあり、羞恥心もくそもありませんでしたってのが本音です。ウソついてごめんなさい。

そして勢いあまって、

生まれてこのかた、かき氷を3杯食ったのは後にも先にもこの日が初めてだ

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締めにコーヒーってよくあるからね、

締めに氷コーヒーミルク(600円)をご注文。
さすがにおばちゃん、びびってた。

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コーヒーと練乳のかき氷。アイスコーヒーっぽいですね。

例によって自家製ガムシロを入れるワケですが、この氷コーヒーミルクと氷コーヒー(550円)に関しては、ガムシロの量を調整してくれます。
コーヒー独特のほろ苦さで氷を味わいたいのであれば少なめに、逆なら多めに。
実際に食した後でも調整してくれるので、最初は苦めに頼んどいて、甘さが欲しいなって時だけ後からシロップを追加するのが良いんじゃないでしょうか。

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練乳の甘さとコーヒーのコクとキレが絡み合ってセ●クスした、

だなんて、のん気なセリフを吐くこともままならない現実。
なぜかって、氷の上は練乳が、下にはコーヒーシロップがたっぷりとかかっており、おまけに氷は一級の軽やかさときたもんだ、器から崩れる崩れる。
器から氷をこぼすもんかってことに意識が集中しちゃいましてね、そそくさと頂きましたよ。

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結局こぼしちゃったけど。

総評

さすがに3杯食い切ったとなると、やはり違いますね。
シロップ+氷ってシンプルなスイーツではありますが、なかなかお腹もパンパンです。

そして何より、頭が冷えすぎて痛い。

硬い氷を使わないこともあり、氷も冷え過ぎてない=頭痛になりにくいハズなんですが、普通にキーンどころかちょっとしためまいなんてボーナスまでついてました。
社会保険庁のボーナス返上にあわせて、こっちのボーナスも返上どころか無支給で良かったのに。

まだ梅雨も明けてないのにひと夏分のかき氷を食った気がしないでもないんですが、5月の三社祭~10月上旬までの夏季限定和スイーツ、皆さんもぜひ足を運んでみて下さいな。

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近いうちにまたこよっと。

店舗情報

店名 初音茶屋
住所 東京都台東区浅草2-23-3(地図
電話番号 03-3844-7658
営業時間 11:00~18:00頃
定休日 火曜日
最寄駅 浅草駅

出典

J.C.オカザワの浅草を食べる?浅草の名店百選

J.C.オカザワの浅草を食べる?浅草の名店百選