安くてウマくてお腹いっぱいになれる、この世に生まれて30年超のご当地グルメ。
沖縄県民のソウルフードであり“キンタコ”の愛称で親しまれている「キングタコス」の元祖タコライスの盛り付けがスゴイ。
推定総重量500g以上、市販のプラスチック容器に全然収めようとしない盛りっぷりがハンパない「キングタコス金武本店」の元祖タコライスチーズ野菜をご紹介。
沖縄自動車道・金武ICから車で5分ほど。1985年創業のタコライス専門店「キングタコス」
写真の金武(きん)本店は2012年10月に旧店舗からの移転オープン。
看板が緑・白・赤でメキシコの国旗を彷彿とさせ、タコスがメキシコ料理なんだからタコライスもそうかって思いがちですが、タコライス自体は今から30年以上前の1984年に創業者・儀保松三氏が生み出した創作料理で、「キングタコス」はこの金武本店以外に沖縄県内で6店舗を展開中。
ちなみに看板のカラーリングは、タコミートの赤、ライスの白、レタスの緑にチーズの黄を意味しているのだとか。
アメリカ合衆国海兵隊の基地がすぐ近くにあるからか、アメリカンなムード漂う金武の街並み。
かつて夜の金武町を徘徊したことがありますが、その時は「HARELUYA II BØY」に出てきそうなセクシー姉ちゃんが外国人相手に「ビジネス!ビジネス!」と連呼していたのが印象的でした。時間があればそのビジネスとやらにあやかりたかったです。
店外左手にテイクアウトコーナーも完備。
店内左手のカウンターで注文&会計後に商品を受け取ります。
元祖と銘打った料理は「タコライス」「タコライスチーズ」「タコライスチーズ野菜」の3種類ですが、他にもタコスやらフライライスなんかのオリジナルメニューがございます。
予備知識がないと400円の元祖タコライスを注文すれば良いと思いがちですが、それだとライスの上にタコミートだけが乗るシンプル極まりない一品が出て参りますので、ここは2階級特進、600円の元祖タコライスチーズ野菜にしましょう。
気軽にキンタコが楽しめる地域にお住まいの方ならタコライスでもタコライスチーズでも、もちろんその他に落ち着くといったことも大いにアリなんでしょうが、「せっかくの沖縄!せっかくの元祖!」といった面持ちであれば元祖タコライスチーズ野菜1択、これしかありません!それにほら、野菜は1日に350g必要とも言いますしね。
かつて本当の意味での発祥「パーラー千里」に足を運んだ際のこと。
閉店間際でテイクアウトしかできなかったため、尋常じゃない量のタコライスを近くの公園で夜な夜な頬張ったことがありまして、次こそはイートインするぞ!と固く決め込んだんですね。
そんな「パーラー千里」は惜しまれつつも2015年に閉店しちゃいましたが、それならその意思を受け継ぐキンタコ本店でイートインをかましてやろうじゃないか!「ちょっとあのお客さんヤヴァイ」と陰口叩かれようとも豪快にスプーンで平らげてやろうじゃまいか!と、闘志びんびん物語でオーダーしたワケですよ。
そしたら、こんなんが出てきた。
「タコライスチーズ野菜頼むタコライスチーズ野菜頼む」を少なくとも10セットくらい唱えてからの沖縄入りでしたから、念願の店舗で「タコライスチーズ野菜」と頼みお金を払ったら安堵してしまって、対応してくれた女性スタッフになんか尋ねられた気がするけど聞き返さずに「はい」って即答しちゃったのがいけなかったんでしょうか、イートインなのにテイクアウトな見た目のブツをいただく結果と相成りました。
スラムダンクの安西先生がその様子を眺めていたら「まるで成長していない」と一蹴していたことでしょうね。
収める気まるでゼロとしか思えない「キングタコス金武本店」の元祖タコライスチーズ野菜
縁日とかでよく目にする一般的なプラスチック容器がコレですよ。
巨乳グラビアアイドルのこぼれ落ちそうな水着姿に近い、こぼれんばかりの、というか普通にこぼれているハイボリュームなタコライス。
輪ゴム1本でギリギリ封しておりますが、これ普通に容器を大きくするとかした方が良いんじゃないでしょうか……いや、待てよ、あえて普通サイズの容器を用いることでいかにこのタコライスが大盛を超える爆盛かを語らずとも表現しようとしているのかもしれません。だとしたら深いな。
調味料としてトマトケチャップとオリジナルのタコソース(特製サルサソース)付き。よく使われているからか、単にケチャップよりもとろみがかっていて目詰まりを起こすからなのか、タコソースボトルの先っちょがカットされて押し出しやすくなっているのが大変味わい深いですね。
開封。レタスがちょっとした津波のよう。
努力せずともスプーンがグサッと刺さるエクスカリバー仕様。容器を持ち上げたところ、軽く500g以上はあるように思えました。
まごうことなきタコライス界の「ラーメン二郎」と言っても過言じゃないでしょうし、元祖が今もこのボリュームを低価格で販売し続けているのが素晴らしいですね。
内ぶたに大量のレタスをシフトすることで見えてくる真ん中のチェダーチーズ層。
このチーズもその下のタコライスゾーンも等しく極盛。一筋縄ではいかない危険性をはらみつつも、純粋に食べ進めるのが楽しい逸品ともとらえられる不思議。
赤いソースをドバドバかけることで一気に興奮!牛かおれは。
これがソースをからめずにすくった状態で、
こちらがよく絡めてすくったもの。
サイゼリヤの間違い探しくらいに違いが分からないかもしれませんが、このジャンクさと来たらたまったもんじゃありません。ウマイ!すっごくおいしい!!
濃い味付けのタコミートライスを優しく包み込むようにチーズとレタスが抜群の相性を見せ、トマトケチャップとタコソース、大谷選手もビックリの二刀流スタイルで攻めればもう言うことなし。
チーズはライスの余熱でとろけさせると食べているこっちもとろけてしまいそうになりますね。で、そんな時はレタスのシャキシャキでクールダウンと。
またまた間違え探しみたいで恐縮ですが、ケチャップとタコソースの合いがけ。
ちなみに、レタスにはタコソース、チーズにはケチャップとかけ分けると両方の味が楽しめたり、タコソースが辛いと感じる場合のリカバリーにもなるそうで、色んな食べ方ができるのも嬉しい点。
店内設置の自販機で買ったコーラのラベルにたまたま書かれていた「世界でいちばんの相方」って響きに納得。
この時ばかりは「タコライスとコーラってとてつもない相性だな、まさに世界でいちばんの相方だな」って実感するほどで。しかもコーラの炭酸が満腹感にも拍車をかけてくれるという。。
他のお客さんも結構四苦八苦しながら食べていた気がします。食べ始めは笑顔でも、後半は囲碁か将棋でもやっているかのような、精神世界で対局しているかのような顔つきでした。
イートインの場合は1階カウンターで受け取った商品を2階席、もしくはテラス席でいただきます。
2階席は4名掛け7卓&6名掛け1卓の計34席で、予備椅子もあるので40名くらいは余裕で収容できるっぽいですが、観光シーズンや週末ともなれば県内外から多数のお客さんが押し寄せ、場合によっては結構待たされるほどの人気を博しているそうです。
完食!(汚いのでモザイク処理済み)
これ、あえてプラスチック容器で出しているのって、もしかしたら多くて残した場合はそのまんま持ち帰れるようにって配慮も兼ねているのかもしれませんね。やっぱり深いな。
1回の食事で恐らく野菜350gは摂取でき、満腹を落ち着かせようと食後は瞑想にふけりつつも気づけば睡眠、起きたら罪悪感にかられつつの運動でカロリー消費と、野菜・瞑想・睡眠・運動の人生に不可欠な4大要素をカバーしているっぽい「キングタコス」の元祖タコライスチーズ野菜。きっとxevra先生も納得のご当地グルメ、沖縄でぜひ体験してみてください!
店舗情報
店名 | キングタコス金武本店 |
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住所 | 沖縄県国頭郡金武町字金武4244-4(地図) |
電話番号 | 090-1947-1684 |
営業時間 | 10:30~25:00(イートインは24:00まで) |
定休日 | - |
最寄駅 | 金武入口バス停留所 |