「五稜郭」と目にして「函館のお店?」と思う方も多いでしょうが、東京・荻窪のラーメン屋さんです。
創業当初から本格的な函館塩ラーメンが食べられるとフリークの間で話題沸騰、けれどもスープは沸騰させない煮立たせない、それはそれは淡くて丼の底まで透き通って見えるほどの透明度を誇り、なのに!これまた滋味抜群な美味しい1杯がいただけるのです。
荻窪駅北口徒歩3分。荻窪教会通り商店街の名店「函館塩ラーメン 五稜郭(ごりょうかく)」
週末の昼下がりともなればストリートパフォーマンスも繰り広げられる荻窪教会通り商店街。
2013年3月に京王線・八幡山駅前で産声を上げ、2年後の2015年8月現在地への移転を果たした「五稜郭」。
暖簾、看板ともに緑地に白文字でどこか清涼感を帯びた外観。1日50食限定なあんみつ専門店「向島・深緑堂」をほんのちょこっとだけ思い出しました。
L字型カウンター7席のみのためベビーカーの入店は不可。
温もりが感じられる白木のカウンター席。
荻窪「函館塩ラーメン 五稜郭」のメニュー一覧
メニュー付きのペーパーナプキンスタンド。
商品名 | 価格 | 備考 |
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ラーメン | 750円 | |
たまご | 100円 | |
メンマ増し | 150円 | |
チャーシュー増し | 250円 | |
大盛り | 100円 | |
いかめし | 200円 | いかの炊き込みご飯 |
ビール | 400円 | 北海道限定のサッポロクラシック缶 |
おつまみチャーシュー | 300円 | |
おつまみメンマ | 200円 | |
ガラナ | 250円 | 函館小原商店のコアップガラナ |
券売機は無く、入店&着席をしたらメニューを見て注文し、出された料理を食べ終えたら会計するスタイル。
上記レギュラー以外に季節によって限定メニューの登場あり。
北海道では定番の炭酸飲料・ガラナをグビグビ。
50年以上も昔、アメリカ発のコーラに対抗するために作られた国産飲料・ガラナ。当時のコーラボトルが女性のふくらんだスカート姿をモチーフとした形状であることに対し、京舞妓の立ち姿を参考にした独特のボトルデザインで販売したことも功を奏し、コーラの製造が他の都府県よりも遅れていた北海道での普及率はピカイチ。今でも根強い人気を誇っているそうです。
そんなガラナを、誕生50周年記念の復刻ボトルを開栓し、瓶のまま直接グビリ。横津岳の天然水、じゃがいもを主原料とした果糖ブドウ糖、商品名にもなっているガラナエキスを配合したそれは、疲労回復や肥満・動脈硬化予防にも優れているらしく市販のコーラよりもやや尖った爽快感。
コーラより甘さも控えめだから、ホッピー感覚で焼酎をこれで割ってガラナサワーとして飲む方も多いらしいことには何だか納得。
待っている間に目を通すと楽しい函館ラーメン史など。
いわゆる「ドコドコ産の何々を使用~」といった薀蓄なんだけど、地味にご主人が写っていたりと、きちんと自分の足で確かめて来たぞって心意気が感じ取れます。
最も、函館生まれ函館育ちの店主の場合は確かめて来たというよりは温故知新的な意味合いが強く、だからまあ自ずと期待も相当高まっちゃいますよと。
口いっぱいにブワッと広がる優しい海の味。荻窪「五稜郭」の函館塩ラーメン
味付玉子のせなので+100円の850円です。
基本トッピングは豚チャーシュー、メンマ、刻みネギ。そしてお麩。
最上級の昆布とも称される道南産真昆布、猿払産ホタテの干し貝柱といった乾物、動物系素材から取った極上の塩スープ。
天井照明を太陽光とするなら、飲む前から繊細な味と分かるスープ表面はキラキラと輝く水面と捉えてもまったくおかしくないデキ。
そのまんま飲んでも美味しいですが、こうやってタップリと回しかけ染み込ませたお麩をパクリとかじれば、単にスープのみを口に含む以上にジューシー。
秋田の人気店「長寿軒」をはじめ、東北地方よりも上の地域で比較的よく見かけるトッピングのお麩ですが、こういう澄み切ったラーメンにもバッチリ合うんですねー。
消化吸収に優れ、タンパク質にミネラルなどの栄養素も豊富なお麩は健康食品。旨味成分のグルタミン酸も含んでいるそうで、要するにそれって化学的にも美味しいってことですよね。
崩すのがちょっともったいなく思えるキレイな盛り付け。
函館の老舗・出口製麺のストレート麺。
函館でラーメンと言ったら塩ラーメンがデフォルトとなっているように、その塩スープをよく吸い、スープとの相性をしっかり考えて打たれた麺は北海道産小麦を100%使用。
色んなラーメンを気軽に堪能できる時代になりましたが、突き詰めるとラーメンってやっぱり麺とスープを楽しむ料理ということが実感できる仕上がり。
柔らかいラーメンとセットでいただくことでその真価を発揮するいかめし
ご飯茶碗1杯分、適度なサイズ感のいかめし。
函館近海のスルメイカ、昆布、白胡麻とシンプル。
多少のクセをはらむいかめしは、柔らかいラーメンとセットでいただくことでその真価を発揮。
もしくは、このいかめしとビールを先に出してもらってやっつけて、塩ラーメンで結ぶだなんて食べ方もアリかもしれません。
完食。(汚いのでぼかし処理済み)
ひと口目からガツンと押し寄せる獰猛タイプの1杯もそれはそれで美味しいですが、毎日でも飽きることなく食べられるのってこういうアッサリとしたラーメンなのかもしれません。
澄んだ色をして最後の一滴まで飲み干せる昔ながらの函館塩ラーメンを追求しているとのことですが、確かに難なく食べ切れましたし、寒い冬の夜に足を運んだら一層美味く感じるんだろうな。何となくそう思いました。
函館戸井産の「生ふのり」が届きました。
— 函館塩ラーメン五稜郭@荻窪 (@ramen_goryokaku) 2017年1月21日
ふのりは函館ではおなじみの海草ですが、生のふのりが出回るのは今の時期だけです。
ラーメンのトッピングにて、旬の味をお楽しみください。 pic.twitter.com/krCGma74Uy
生ふのり。来年冬の訪問が今から楽しみです。
店舗情報
店名 | 函館塩ラーメン 五稜郭 |
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住所 | 東京都杉並区天沼3-28-7(地図) |
電話番号 | 03-6364-0649 |
営業時間(平日) | 11:30~15:00位、18:00~21:00位 |
営業時間(土日祝) | 11:30~19:00位 |
定休日 | 月曜日・火曜日(祝日は営業) |
最寄駅 | 荻窪駅 |