己【おれ】

主に東京・グルメ・漫画・旅行ネタ。己【おれ】と命名するも乙【おつ】と勘違いされることもよくある残念なブログです。

モチ中華!そういうのもあるのか。浅草の老舗甘味処「山口家本店」のモチ入り中華そば530円

浅草の老舗甘味処「山口家本店」のモチ入り中華そば
ラーメンと雑煮のいいとこ取りを実現したモチ入り中華そば。

JR神田駅徒歩2分の老舗「珈琲専門店 エース」では磯辺焼きのような味わいの名物・元祖のりトーストと居心地の良さについてお届けしましたが、昔ながらの甘味処の何とも言えない雰囲気も大切にしたいんですよね。

自家製のぷっくり柔らかい焼き餅が2個なモチ入り中華そば@浅草「山口家本店」
自家製のぷっくり柔らかい焼き餅が2個入り。でも530円!

甘味処で甘味だけとは言わずに食事もしっかり取りたい。そしてそんな時に重宝するのが、今回紹介する浅草「山口家本店」みたいにラーメンにでーんと焼き餅が入っちゃったモチ入り中華そばなどのガッツリ系メニューを取り扱う老舗甘味処なワケですよ。

1946年(昭和21年)創業。世代を超えて愛される浅草の老舗甘味処「山口家本店」

浅草・千束通り商店街
純レバが評判の「菜苑本店」から千束通り商店街をさらに徒歩5分ほど道なりに北上します。写真でいうと右に進みます。

ひさご通りやら浅草花やしきやらホッピー通り周辺は観光客がやたらめったら多いですが、千束通り以北となるとガラッと人の気配が変わり、地元民や界隈で働く面々が主役となる感じです。

1946年(昭和21年)創業。世代を超えて愛される浅草の老舗甘味処「山口家本店」
地域住民にずっと愛されて来た老舗は、昔風を狙ったいかにもなお店にはない妙な安心感が漂っていて、「山口家本店」もその例外ではありません。

店頭の食品サンプル@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
店頭の食品サンプル。最下段の麺類がそそるそそる。

季節に応じて変わる各種のぼり旗@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
季節に応じて変わる各種のぼり旗。

入口左手のショーケース@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
入口左手のショーケースも時期によって内容が変わります。

持ち帰りの場合はここで欲しい商品を購入してーって感じなんですが、せっかくなのでお店でひと息ついてみましょう。

どの電車駅からも微妙に遠い、強いて言えば都営バスの千束停留所が至近(それでも5~6分歩くけど)という場所ではありますが、それをカバーするように朝07:30から夜19:30まで12時間の通し営業なのはありがたい限り。

テレビとお客さんや従業員の会話がBGM。2名掛け&4名掛けテーブル全30席の店内は全面喫煙可

2名掛け&4名掛けテーブル全30席の店内は全面喫煙可@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
それは別に、かつては何も珍しいことではありませんでした。

2名掛け&4名掛けテーブル全30席の店内は全面喫煙可@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
けれど、分煙や禁煙、カウンターだけのこじんまりとしたお店が増えている昨今だとハナシが違います。

2名掛け&4名掛けテーブル全30席の店内は全面喫煙可@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
ホールは女性スタッフ、2代目ご主人は厨房で調理を担当。

2名掛け&4名掛けテーブル全30席の店内は全面喫煙可@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
冷し中華、始まってます。

甘味はもちろん、最安430円の麺類にパフェやクリームソーダなど充実の飲食メニュー

メニュー・お冷・灰皿・卓上調味料@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
やや分かりづらいんですが、メニューブックとボックスティッシュは各テーブル下の棚に置かれております。

全体的に安い印象の麺類@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
先頭ページはお食事物ということで麺類。というか全体的にやすっ!

最上段の中華そば430円を筆頭に、焼そば・焼そば大盛・五目焼そばがワンコイン以下の400円台でいただけちゃいますからね。ワンタン麺でも550円、モチ入り中華やチャシュー麺にしても530円。
というかチャシュー麺ってチャーシュー麺のことですが、チャーシューをチャシューと表記しているのは本当に昔からあるお店ということを証明しておりますね。

あんみつなどの定番ラインナップに混ざってパフェ類も用意@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
中ページ。あんみつやらおしるこなどの定番ラインナップに混ざってパフェ類も用意。

そういえば漫画版「孤独のグルメ」の主人公・井之頭五郎は、かつてここから徒歩8分の甘味処「梅むら」で散々な思いをしたワケですが、「山口家本店」ならドスンと食ってデザートに豆かんを決めることもできるんじゃないかと思いましたとさ。

これはもう喫茶店、それも純喫茶メニューの類い@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
最終ページ。これはもう喫茶店、それも純喫茶メニューの類い。

全然良心価格の部類だし比べるのも無粋なんですが、中華そばが430円な分、コーラフロートなどが割高に思えてくる不思議。

ただの大盛ラーメンが嫉妬しちゃう満足感。浅草「山口家本店」のモチ入り中華そば

浅草の老舗甘味処「山口家本店」のモチ入り中華そば
お箸不要のメニューもあるから箸入れはなく、頼んだ料理の上にそっと置かれる割り箸。

浅草の老舗甘味処「山口家本店」のモチ入り中華そば
トッピングは、豚チャーシュー・メンマ・ほうれん草・刻みネギ・海苔・そして自家製のふっくら焼き上がったお餅が2個。

骨や野菜を足して1日中炊き続けられるという醤油味のスープ@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
鶏ガラや野菜などを足しつつ1日中炊き続ける醤油味のスープ。

プリプリッとした食感の中太縮れ麺@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
プリプリッとした食感の中太縮れ麺。

この麺とスープのホッとする組み合わせ。これだけでも充分ありがたいんですけど、ダシを取った後に仕込んだと思われる昔ながらの豚チャーシュー、しっかりコリッとした仕上がりのメンマ、茎ではなく葉の部分を使用した青菜、つゆに浸し続けるとカンタンに瓦解しちゃう海苔、たまらないリアル昭和クラシカル…

ぷっくり柔らかい、香ばしい焼き餅入りの中華そば@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
に!ぷっくり柔らかい、でも香ばしい焼き餅が入る。洗練さとは無縁の味わいだけど、最高じゃないか。

嬉しくなってつい麺をズビビン啜り上げるように大口開けてかぶりつきたくなるけれど、勢いつけ過ぎるとノドに詰まっちゃう恐れがあるので慎重に、慎重に。
モチにかぶりついていると雑煮を食べている気になり、でも麺を啜ると昔なつかしい中華そばじゃんと思い直し、モチ→麺、麺→モチ、時にはモチと麺といった具合に、何かおいしいと感じる以上に食べるのがすっごい楽しくなっちゃう、そんな醤油ラーメン。

ぷっくり柔らかい、香ばしい焼き餅入りの中華そば@浅草の老舗甘味処「山口家本店」
残ったスープに米を入れるぶっこみ飯という食べ方もありますが、

モチ中華の場合はある意味最初から米が入っているようなもんですからね。ぶっこみ飯はちょっとお下品と考えるそこのアナタも、このモチ入り中華そばなら安心して炭水化物on炭水化物の世界に足を踏み込めるんじゃないでしょうか!(まあ、ぶっこみ飯に否定的な方はそもそもダブル炭水化物をよしとしないだろうけど)

浅草の老舗甘味処「山口家本店」のモチ入り中華そば
「山口家本店」ではモチ入り中華と中華そば大盛を同じ530円に設定。

単に食べる量を増やすなら、並盛でも食べられる中華麺を増やすよりもしっかり焼き目のお餅を追加しよう、どうせなら異なる食感でお腹を満たそう。ということで、ラーメン大盛にするならモチ入り中華が断然おすすめです!
甘味処だからできるモチ入りという発想。焼き餅なだけに嫉妬しちゃうラーメン店も多いかもしれませんね。

ごちそうさまでした!
ごちそうさまでした!

ちょっと落ち着いた昼下がり。テレビを横目に食事をしたり、連れと会話しつつ甘味に手を出してみたり、手土産のお菓子で何がおすすめか店員さんに相談してみたり、何なら持ち帰りと言わずに食後にでもパクついてみたり…。節度さえ守ればあとはご自由にどうぞといった素朴さ込みで、これからも大切にしたいお店です。

浅草の老舗甘味処「山口家本店」のワンタン麺
まさに雲を呑む=雲呑を体現したワンタン麺もいい感じ!

浅草の老舗甘味処「山口家本店」のワンタン麺
ニュルリラワンタンタップタプー!

店舗情報

店名 甘味処 山口家本店
住所 東京都台東区浅草5-30-10(地図
電話番号 03-3876-0844
営業時間 07:30~19:30
定休日 水曜日
支払い レジにて後金制
席数 30席
タバコ 全面喫煙可
最寄駅 浅草駅、入谷駅
駐車場