肉・野菜・魚介類。豊富な具材を気軽に安くおいしく食べられる屋台「武田」の串かつ&どて焼き。
どこかに旅行すると、その土地ならではの物を積極的に食べる派なんですが、ドラマ版「孤独のグルメ Season6第1話『大阪府美章園のお好み焼き定食と平野の串かつ』」に登場した老舗串かつ屋台「武田」の映像を拝んだ瞬間、ビビビと来るものがありまして……
実際にふらっと行って参りました!
提供直前にすりおろしショウガをかけてくれるどて焼き。
で、結論から言っちゃうと、「この店は、いい!」って初見時の印象の何倍もステキなお店だったのでご紹介。今後足を運ばれる際の参考にしていただければこれ幸いです。
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各線平野駅から徒歩10分くらい
JRで向かう場合は、大和路線・平野駅で降りて南口から。
地下鉄で向かう場合は、谷町線・平野駅1番出口から。
バスで向かう場合は、JR平野駅筋停留所から。
お店(というか立ち食い形式の屋台)はめちゃくちゃ住宅街にあり、ちょっと言葉で説明するのはめんどい難しいので、詳しくは店舗情報内の地図リンクよりご確認ください。(スマートフォンで地図リンクをタップするとGoogleマップアプリが起動するので便利です)
ポケモントレーナーの皆さんは光永寺を目指せばOK!
そんな光永寺前。
16:30営業開始。早く来たところで屋台の影もカタチもございませんし、天候不順・出張による休業があるため、遠方からお越しの際は事前に電話確認しておくことをおすすめいたします。
ドラマだとお寺門脇の屋台でしたが、正しくは塀沿い。
お寺南東の外塀、この位置が正式。
本来営業中の場所だとロケ隊が目の前の通りを塞ぐことで通行ができなくなり、それだと警察の許可が下りなかったので門脇に移動しての撮影になったとのこと。
凝視しないと飼い主の責任系看板にしか見えませんが、まごうことなき「武田」の看板です。
大阪万博開催の年・1970年(昭和45年)創業の老舗屋台「串かつ・どて焼 武田」
この道約50年のベテラン女将と妹さんがおもてなし。
空いているスペースに飛び込み、お皿とおしぼりを受け取ったら食べたい串を注文します。持ち帰りも可!
屋台にしては本当に充実のラインナップの串かつ。手前はどて焼き。
見て何の具材か分かる場合は「エビ1つ」などと直接オーダーし、何か分からない場合は「●●と△△の間にあるアレなんですか?」といった具合に尋ねても優しく丁寧に答えてくれますのでご安心を。
ソースの2度漬け禁止だから最初にジャブジャブ。
この時、ちぎったキャベツを受け皿にすればソースが垂れるのを防げますし、食べている串にソースを追加したい時はキャベツをスプーン代わりにしてすくってかけるだなんて召し上がり方をすると通っぽいかもしれません。
1本60円から。「串かつ・どて焼 武田」で食べたい物を食べたいだけ食べる!
紅ショウガ。
火を通すと酸味が和らぐのか、こんなに大ぶりでも顔を歪めずサッパリといただけます。
ヘレ。要するにヒレ肉、つまりはヒレかつ。
「衣が軽いから肉の旨みが口の中にダイレクトに飛び込んで来る」と五郎さんが評したように、サクッと軽やかなんだけどジューシー。
ゴーヤー(ニガウリ)。
このビールの苦味とはまた違った感じ、好きだなー。ソースじゃなく塩をパラリと振りかけていただくのもナイスだったかもしれない。
ショウガ団子。
重そうな見た目だけど、適度な酸味であっという間にペロリ。小ぶりですしね。
納豆(油揚げ)&ニンニク。
納豆を油揚げで包んだ物を揚げる。ある意味アゲアゲな1品で、外側カリッと内側ホッコリな仕上がり。
というか関西人の納豆嫌いも相当緩和されたのか、こんなメニューを当たり前のように取り扱い、みんな当たり前のように口にしている光景って考えてみたら面白いよな。
ニンニクは、「ニンニク入れますか?」の問いかけに即答どころか「ニンニクマシマシ」やら「ニンニクダブル」とコールする方や揚げニンニク好きにはたまらないこと請け合い。
「何で煮込んでるのにどて焼きなんですかね?」の質問に「なんでやろなぁ」と、そういえば的な表情で返される正衛門。
特製の味噌で味付けされ、やはり提供直前のすりおろしショウガが効いているのか、臭みなし・プリプリな噛み応えがウマイ&1度に2本頼んで正解!
飲み物はアルコール類(瓶ビール・缶チューハイ・日本酒)のみの取り扱い
おれは下戸じゃないので缶チューハイをグビグビしちゃいましたが、飲めない場合はすぐ近くの自動販売機で買ったジュースを持ち込むのもアリ。
通り挟んで斜め向かいのコインパーキングに設置された自販機。
ただ、2017年6月時点ではサイダーがラインナップされていなかったので、五郎さんのように無色透明な炭酸飲料で串かつを頬張りたいならあらかじめコンビニとか別の自販機で買っておきましょう。
ちなみに「大阪生まれのフリフリ」って言葉に惑わされ、ミックスジュースを屋台に持ち込んでみたところ、
油で揚げる前のバッター液(水や牛乳で小麦粉を溶いた物)を飲んでいるかのような気分になり、串かつはカラリと揚がっておいしいのに、ついカラリと乾いた表情をしてしまって何とも言えない気分になりました。
大阪に来たから大阪らしい物を飲み食いするのは大いに結構なんでしょうが、物事にはタイミングと組み合わせが大事という、ひどく当たり前のことを痛感した次第です。
フライヤーのすぐ横でグツグツと煮込まれるどて焼きをおかわりしてリセット。
再び食う、喰らう、かっ喰らう!
レバー。
ニラ巻き。
シャクシャクしたニラの甘みを、薄切り豚肉と衣のダブルコーティングで違和感なくガブリ。
ニク。要するにとんかつ、ひとくちかつ。
モチ。
カリッとからのモチッ!大変愚かなコメントで恐縮です。
新ショウガ。
期間にして夏の1ヶ月くらいの限定ネタで、どこでもよく目にする紅ショウガに比べて珍しかったので注文。
他にも春はタケノコ、秋はマツタケすらも揚げちゃうそうで、マツタケ串は1本500円と最高値。(それでも他店と比較しても安いんだろうなきっと)
かしわ(鶏肉)。
今回食べた串の中で最も好きだったかもしれないのがこちら。
数ある串の中でも一二を争うサイズ感でボリュームあり、揚げたてを早く食べたいからと串をつかむもじっくり揚げてあるから持ち手部分が相当アツイ!
冷めるまで待つのはシャクなのでおしぼり巻き巻き。
あらよっと持ち上げガヴリシャス!
基本的に串かつって1本あたりがちょこんとしているから量をこなせるってのもあるとは思うんですが、このかしわだと2、3本がいいところですかねぇ。
おいしいのは間違いないし、頻繁に足を運べるならかしわ攻めをしちゃうんだろうけど、滅多に伺えない身としては他の串も食べてみたいって気持ちが勝りますね。でもこのかしわは勝つる!(何に?)
どて煮の専用鍋でサッと煮込まれるコンニャク。
ハムカツ&ジャガイモ。
チーズ&エビ。
エビはここまではいい感じ。
ガヴリの瞬間を撮ろうとしたら相変わらずのピンボケ。
まあホクホクプリプリなことが伝わってくれればOKです。
チーズ。こちらは塩をパラパラ。
からのガヴリエル!
チーズ・衣・塩。シンプルなのにおいしいってそれはそれで罪深い。
アスパラ&ウインナーで〆!
もろもろ完食!長短異なる串の本数でお代を計算。
缶チューハイだと串ではなくビー玉なのが微笑ましいですね。
ミックスジュースの件もありここぞとばかりに喰いまくりましたが、それでも3,000円くらいと安く、これが他の店や東京の串かつ屋さんだったら4,000~5,000円取られていたんじゃないかなーと。
どこの町にもありそうでない、気さくな接客とサクサクの串かつ。大阪行ったらまた寄りたい!
「孤独のグルメ」放送後、日本はおろか台湾・中国・韓国から訪れるお客さんも多いそう。
この「武田」をドラマで観た時にビビビと来た理由を考えてみると……
- そもそも串かつ屋台が自分にとって珍しく馴染みがなかったこと
- そんな屋台がいかにもな繁華街ではなく住宅街にポツンと構えていたこと
- ドラマ本編で役者さんではなくご本人らが店員役として出演していたこと
- 厨房(と呼んでいいのか)と客席との距離が近いから、おばちゃんや他のお客さんと会話しながら、揚がる串、どて煮の完成に立ち会いながらのひと時を過ごせそう
が挙げられますかね。
で、それらぜーんぶがよくって、他にも大阪では色々と飲食店を巡ったんですが、この「武田」が1番行ってよかったと思いましたね。
晴れた夏の日だからか、屋根なし吹き抜けなのもツボでした。
東京でも大阪スタイルの串かつを食べることにはそう困らないんですが、上記理由+「おおきに」やら「お兄ちゃん」呼びといったカジュアルな言葉遣いとかが当たり前のように成り立つ環境となったら、まあちょっと難しいですよね。
地元民はきっと、レトロな書店で買い物した後に立ち寄ってみたり、
ひとっ風呂浴びた後にでも足を運んだりするんだろうな羨ましい。
なお、そうカンタンに大阪の屋台にまで足を運べない方向けの情報ではありますが、息子さんが東京・三田で、お孫さんが藤井寺市道明寺でそれぞれお店をやられているそうなので、興味のある方は是非。「武田」スピリットを肌で感じるいい機会かも、ですね!
「また来ますね!」に対して「おおきに」の一声。このさり気なさがたまらない。
いやあ、根が生えちゃいそうなくらいにいいお店でした。ゼッタイに再訪しよっと!
店舗情報
店名 | 串かつ・どて焼 武田 |
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住所 | 大阪府大阪市平野区平野本町1-5 光永寺前(地図) |
電話番号 | 090-3659-5616 |
営業時間 | 16:30頃~20:00頃(売切れ次第終了) |
定休日 | 木曜日・日曜日・祝日(天候不順の場合要確認) |
支払い | 後金制 |
席数 | - |
タバコ | 全面喫煙可(要携帯灰皿) |
最寄駅 | 平野駅、JR平野駅筋バス停留所 |
駐車場 | 近隣にコインパーキングあり |
備考 | 天候不順・出張による休業があるため、訪問前に電話確認することをおすすめいたします。 |