2017/06/08:本文・写真など更新
銀座で50年以上続く老舗「中華三原」の醤油ラーメン500円。
ワンコイン。なんて素晴らしい響きなのでしょう。
今回は1964年(昭和39年)創業の古参店「中華三原」で味わえる昔なつかしいワンコインの醤油ラーメン、麺類と人気を二分する豪快なチャーハン、さらには裏メニューのワンタンタンメンと、ボリューム満点な内容でお送りいたします。
東京メトロ銀座駅徒歩3分、旧東京オリンピックと同い年の老舗「中華三原」
銭湯のサウナみたいな雰囲気。
駅チカなのにお手頃価格で中華料理をいただけることもあり、ランチタイムは特に盛況。なので12:00~13:00を避けての訪問がベター。
カウンター8席・テーブル10席(2名掛け1卓+4名掛け2卓)の計18席で、意外と若い女性客が多いのもポイント。
また、ざっかけない店内に不釣り合いな整った身なりの方もいらっしゃり、そういうお客さんを目にすると「仕事のしの字もできなかった新米の頃から通い続けて出世した今も足を運ぶ常連客かな?」だなんて想像をしてみたり。
少し歩けば銀座ど真ん中の四丁目交差点もすぐそばの立地。
「中華三原」は古びた路地を入ったところにあり。
味があるを通り越して貫禄漂いまくりな外観。
「かつての東京オリンピックが開催された1964年から建て替えられていないんだろうな」と、素人目でも分かるくらいに、ぼろい。
新国立競技場の費用を一部拝借して建て替えた方がよろしいんじゃないかと思えるレベルではあるものの、これはこれでかつての東京を語る上で貴重な建築物と言えるのかもしれません。
日頃から「ザギンでグーフー」「シースーベーター」だなんてほざいていると、この店構えが放つ言葉にできない重みにやられること請け合い。(かつてのおれがそうでした)
なお、この手の建物を味わい深いと思えるなら同じ銀座の「奥野ビル」もおすすめです!
銀座「中華三原」のメニュー一覧
ラーメン1杯400円の時代もあったと物語る立て看板。
麺類
商品名 | 価格 |
---|---|
ラーメン | 500円 |
大盛ラーメン | 600円 |
ワンタン | 500円 |
ワンタンメン | 700円 |
タンメン | 700円 |
もやしそば | 700円 |
チャシューメン | 800円 |
チャシューワンタン | 800円 |
チャシューワンタンメン | 850円 |
チャシュータンメン | 900円 |
揚焼そば | 750円 |
広東メン | 800円 |
ご飯物など
商品名 | 価格 |
---|---|
炒飯 | 850円 |
中華丼 | 850円 |
野菜炒めライス | 800円 |
もやし炒めライス | 800円 |
ニラ炒めライス | 800円 |
ライス | 200円 |
ビール | 500円 |
酒 | 450円 |
コーラ | 150円 |
メニューに関する補足
- ラーメン以外も各種大盛に対応(基本的に+100円)
- タンメンは普通の大盛以外に野菜大盛や今回紹介するワンタン乗せも可(いずれも+100円)
- 麺固め、少なめなどにも対応(半ライスは100円、料金そのままでチャーハンは少なめも可)
- 夏季限定で冷し中華あり
銀座の中心で麺と叫びたくなる「中華三原」のワンコイン醤油ラーメン
冒頭でおなじみのビジュアルを引き気味にパシャリ。
チャシュー・メンマ・刻みネギ、さらには多めのモヤシまで乗っかりワンコインときたもんだ。
蛍光灯をキレイに映し出すほどに澄み切った飴色のスープ。
気持ちウェービーな中細麺をチュルリラチャルメラズビビビビン。
今ではかえって珍しくなってしまったオールドテイストな、でも「古臭い!」と一蹴するのはもったいないアッサリとした醤油味。
流行りのダシ効きまくり&濃厚テイストなラーメンに慣れていると「物足りない」「どこかぼやけている」などと感じるかもしれないけれど、この手の味で育って来た方々には「そうそう昔のラーメンってこんな感じだった」と思い出すキッカケにもなるでしょうし、これがまたね、卓上調味料がすっごく合う1杯なのですよ。
何となく、昇竜がメンマをむさぼっているかのように撮影。
ダシを取った後の豚肉で仕込んだチャシュー。チャーシューじゃなくてチャシューなのもこれまた古風。
恐らく一般的なお店の倍以上のボリューム!銀座「中華三原」の味も見た目も香ばしいチャーハン
醤油ベース、日本発を彷彿とさせるたくあんがちょこんと。
メシだけが多いんじゃなく、チャシューもたっぷりで嬉しい。
レンゲがいともたやすく突き刺さるし、レンゲを引っこ抜いて平らげようものなら、誰しもエクスカリバーを手にブリテンを統治したアーサー王ばりに気高くなれる!かは知らんよ。
半チャーハンがあればセットで頼みたいのは山々。
残念ながら半チャーハンはやっていないんですが、どうしても麺類とセットで食べたい場合は以下のとおり。
- がんばって1人で2品かっ喰らう
- チャーハンの量を少なめにして臨む
- 2名以上で来店し、それぞれの料理以外にチャーハンも頼んでシェアする(←無難でおすすめ)
付属の中華スープはおかわり自由。
まあ、中盤以降に「自分が食べているのは米じゃなく麺」と思い込む、そうすれば“妄想半チャンラーメン”というカタチで処理できるかもしれません。
完食すればもうしばらくチャーハンはいらん、人によっては見たくもない、そう感じるくらいに満腹になれるハズ。
盛りがいい「中華三原」の場合、お冷だって並々。
たっぷりの野菜が摂れる「中華三原」のタンメンに+100円でワンタントッピング。それすなわち、ワンタンタンメンの爆誕だ!
客の大半が頼むと言っても過言じゃない「中華三原」のタンメン。
通常サイズでも惜しみない分量の炒め野菜がお出迎え。
野菜の旨みをたっぷり含んだ塩ベースのスープ。
「西荻窪・はつね」の透き通っているのに深いタンメンも好きですが、この手の胡椒やラー油だ酢なんかをバンバン振りかけていただく王道路線な1杯も実に捨てがたい。
具はキャベツ・モヤシ・ニンジン・キクラゲ・タマネギ・豚肉。
口内へと流れ込む胡麻油の風味が野菜炒め定食を食べているかのように錯覚させるけど、箸を突っ込み麺をガシリ!
大海からせっせと引き揚げる碇のように、ピンぼけ。(安定の己【おれ】クオリティ)
箸休めにピッタリなムニュッとしたワンタン。
+100円でしっかり餡の詰まったワンタンが6個も入り、オフィシャルメニューのチャシュータンメンが誇る肉々しさとは異なる方向性。
ラー油をかけると水餃子感覚で召し上がれるのも面白く、ラー油も上澄みじゃなく瓶底から濃ゆいのを投入するとより強力な刺激をアクセントに食べ進められるのが実に心地いい。
スープが少ないんじゃない、麺と具が多くて吸い込んでしまうんだ。
…からの完食っす。
大盛無料、そもそもデフォルトの量が多いラーメン屋さんが当たり前のように林立していますが、半世紀以上の歴史を歩んできた老舗がお腹いっぱいに満たしてくれるのって恩恵にすら感じます。
年季入りまくり、でもそんな老舗に気軽に通える喜び。
特に、厨房でせっせと切り盛りするメガネおばちゃんの笑顔・温かみと機転の良さを両立した接客がステキ。
店を後にして見上げると近い空。リアルソラチカ!
ちなみに、かた焼きそばもすんげえボリューム。
銀座という超一等地に店を構えていることがたまに信じられなくもなるけれど、この昭和レトロな空気感、嫌いじゃないしむしろ好き。もうたまらないくらいに大好きです!
店舗情報
店名 | 中華三原 |
---|---|
住所 | 東京都中央区銀座5-9-5(地図) |
電話番号 | 03-3571-4359 |
営業時間 | 11:15~15:00、17:00~18:30(土曜日は昼営業のみ) |
定休日 | 日曜日・祝日(臨時休業あり) |
支払い | レジにて後金制 |
席数 | 18席 |
タバコ | 全面喫煙可(14:00までは禁煙) |
最寄駅 | 銀座駅、東銀座駅 |
駐車場 | - |