今でこそ東京の至るところで旨いラーメンにありつけますが、ネットが普及するよりもずっと前のマスコミが世間の情報を牛耳っていた時代、荻窪はラーメン激戦区と称され、実に数多くのラーメン店が日夜しのぎを削っておりました。
今でも名店として名を馳せる「春木屋」と肩を並べ、元祖行列のできるラーメン屋として長年君臨し続けたのが1951年(昭和26年)創業の「丸福」なのでした。
荻窪駅徒歩2分、荻窪北口駅前通商店街にある中華そば屋「丸福」
駅前ロータリーすぐそばの場所に位置する商店街。
入ってすぐ右手のところに見えますでしょうか、
「丸福」がどーんとございます。
かつて一世を風靡したオリジナルの店舗は諸事情により2000年代中頃に閉店し、皮肉にも本家じゃない方がこうして世に残る形となったワケですが、個人的に本家よりもこちらの分家の方が何となく好みでした。
ちなみにうろ覚えだし果たして当たっているのかすら分かりませんが、かつてダウンタウンのごっつええ感じで売り出された今はなき日本一まずいラーメン店「彦龍」がダウンタウンラーメンなる特製メニューを作る際の参考として訪れたのもこちらの「丸福」だったように思います。
調味料はコショウとお酢のみと潔い。
平ザルでの湯切りはもちろん、基本的に動きに無駄はなし。
いわゆるラーメンの見た目とはちょっと違う「丸福」の玉子そば
味付玉子の煮汁を加えることで独特の風味を醸し出した「丸福」の玉子そば。
中華そばが680円だから、+100円と他店とほぼ差のない価格設定。
いかにも味が染みてますなメンマにもやし、チャーシュー、玉子。
味玉の煮汁入りだからか、それぞれの具と絡まったひき肉が嬉しい。
これぞハードボイルドな煮玉子、半熟だらけの昨今だからこそたまらない。
柔らかくて味の染み込んだ玉子だってそりゃうまいのだけれど、「渋谷の喜楽」と言いこちらの「丸福」と言い、噛み切ろうとしようものならグググと押し返しちゃうくらいの固茹でたまごの方がホッとする時ってあるんですよね。
太麺と細麺選べますが?そんなの知ったこっちゃねえよな中細麺。
ズビドゥバシュビドゥバとうよりは、チュルルンテュルルン吸い上げたい。
完食!(汚くないので今回はモザイクなし)
美味しい物がぶくぶく溢れて仕方のない東京だから、ここより旨いラーメン屋を探すのだってたやすくなりつつあるけれど、それでも忘れたくない1杯として今回紹介してみました。
おれにとっては思い出の味とも言えますが、皆さんにとってはどんな味に映るんでしょうかね、ふらり途中下車の旅をしてみるもよし、狙って訪れてみるもよし、大切にしたい1杯です。
店舗情報
店名 | 丸福 |
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住所 | 東京都杉並区上荻1-6-1(地図) |
電話番号 | 03-3391-6003 |
営業時間 | 11:00~15:00、17:00~22:00 |
定休日 | 火曜日 |
最寄駅 | 荻窪駅 |