今週12月18日(火)発売の週刊SPA!12月25日号に漫画版・孤独のグルメ最新作「駒沢公園の煮込み定食」編が掲載されました。
見た目どおり原寸大にウマイ
またもや珍言誕生の瞬間ではありますが、前作から実に半年以上ぶりの新作。今年から始まったテレビドラマ版もシーズン2まで放送される好調っぷりですし、もう孤独のグルメとは何ぞやって説明も不要なくらい、孤独のグルメの魅力が原寸大に浸透しつつあるかもしれません。どんなだよ
…そんなワケで今回は、最新作の舞台となった東京都世田谷区駒沢公園そばの煮込み定食専門店「かっぱ」の現地レポートをお届けしたいと思います。
0.目次&関連記事
1.東急田園都市線・駒沢大学駅で下車
大学名を冠した駅だけあって、学生達の往来がお盛ん。
そんな駒沢大学駅の公園口を出て、国道246号沿いを突き進んだりするんですが、店までの距離がね、まあ実に長いんですよ。
Googleマップによると駅からお店までの距離が1.1km、時間にして徒歩13分とのことなので、散歩がてら向かうのもいいですが、駅からタクシーを使ったり、車やバイクとかで直接お店の近くまで向かう方が賢明かもしれません。
駅からズイズイ歩きまくり。
途中、なんとなく駒沢公園に一礼しつつも、
ズイズイズイ~って闊歩してモスバーガーの先を左折すると、
かっぱが、あった。
普通に住宅街のハズなのに、そこだけ異質といいますか、作中でも触れられてますが、ここが煮込み定食専門店だなんてまず分からないですよね。
雨がっぱ専門店とかって勘違いする人もいるんじゃない?いねえよ
開店前なので縄暖簾はかけられてません。
2.主人公・井之頭五郎(以下ゴローちゃん)はというと…
商談も順調に進み、ひとりでチャチャッと食べれるお店をヒアリング。
紹介された「かっぱ(※作中ではらっぱ)」に到着。
入店するのをためらいそうになりつつも、
「ええい!ままよ」とまで決断させた背景には、
アルコールを置いてない店ですよと言われたことに対し、
なくてけっこうコケコッコー
って後押しがあったからだなんて、口が裂けても言えませんよね。
かつての「腹もペコちゃんだし夜食でも食ってひと息つくか」に匹敵するかしないかのオヤジギャグ名言なんですかね、ついつい原寸大以上のサイズで取り上げてしまいましたが、早速入店してみることにしましょう。
ちなみに「アルコール なくてけっこう コケコッコー」って俳句ですよね。
なんともふざけたマネを!風流だなー。
看板に明かりと縄暖簾がかけられ、いざ開店。
3.着席とほぼ同時に提供される牛煮込み
何にするか考える時間は皆無で、並々と盛られた煮込みが置かれます。
煮込み定食専門と聞くと、こだわりの煮込み料理が何品かあって好きなのをチョイスするもんだと思いがちですが、「かっぱ」の場合はそんなのナッシング!
まるでお通しを出されるかのような自然な流れで牛煮込みが提供されます。
【重要】自動的に並盛りが出てくるから、小の方は事前に申告しましょう!
座る前にええい!ままよと「煮込み小」って宣言すればいいと思います。
写真は並盛り(600円)ですが、平皿に近い形状もあってか中々の量に感じます。(実際、牛丼チェーン店の並以上はありますがね)
4.「ごはんの量は?」って問いかけには「大」「並」「小」とコンパクトにレスポンス
写真は並盛り(200円)で、こちらも普通の定食屋の大盛りに匹敵する量。
大盛り(350円)にするとまんが日本昔ばなしに出てくるくらいにこんもりと盛り上がったごはんが登場するので、胃袋に自信がある方以外は普通に並か小(150円)の注文をおすすめします。
それと、箸休めの漬け物(100円)が欲しい場合は、このタイミングでゴローちゃんのように頼んじゃいましょう。
5.駒沢公園「かっぱ」の牛煮込み定食、いざ実食!
今回も相変わらずの再現度であります!
公式Twitterによると12月上旬から3月くらいまでは大根漬けでの提供とのことで、何から何まで漫画と一緒じゃないんですが、ポリポリするのは変わらないということで、いただきます!
もはや色気すら感じさせる表情で煮込みを食べるゴローちゃん。
原寸大がどんなか分からんけど、濃いめの味付けって激しくごはんが進むなー。
牛肉はもちろん、角切りのこんにゃくにもしっかり味が染みているし、ほんのり感じられる生姜の風味もたまりません。
と、ゴローちゃんが評しているように、
いわゆる肉々しいステーキとはまた違ったほっこりする味わい。
米はもちろん、お新香も負けず劣らずのマジ盛りですよ。
たまたまだったんですかね、あるいは煮込みとごはんの量に比例して多くなったんでしょうか、食べ応え充分な量の漬け物が個人的に嬉しかったです。
卓上に置かれた七味唐辛子と塩はお好みでパラパラと。
寒い冬は当然のことながら、きっと暑い夏の日でもバクバク食えちゃうなー。
6.BGMは流れているものの、基本的に静かな店内
カウンター9席のみ、時間帯によっては行列もできるそう。
出されたものをただ黙々と平らげ、後の人にバトンタッチするこの感じ。
店員との会話はメシの量を告げる時か会計時くらいで、複数人で訪れたとしてもおしゃべりで箸を止めようものなら構わず店から追い出されるんじゃないかっていうある種の緊張感とともに食事をするこの感じ、ラーメンの鬼こと佐野実氏の「支那そばや」あたりの雰囲気を彷彿とさせます。
注文とか何もない時は↑のように座ってこっち見んなと言いたくなるぐらいに、まるでプールの監視員ばりにこっち見ていたりするので、かつてプールで悪ふざけしてこってり叱られた経験のあるおれにはちょっとしたトラウマの再来です。
ランチなし、夕方から深夜のみの営業。
人によっては飲まないとやってられない時間帯かもしれませんが、この店に酒類は一切置かれていないので、
飲みながら食いたい、騒ぎたい人はテイクアウトを利用しましょう。
持ち帰りの場合は専用口で別売りのタッパ(300円)に入れてもらうか容器を持参することで対応してもらえます。
ひとりメシ大好きっ子にはたまりません。
食べログによると、
元々は居酒屋だったが泥酔客が多いため、酒類の販売を止めて牛肉煮込み専門店に業態変更。煮込みは牛バラ肉とこんにゃくを味噌ベースの煮汁と生姜で煮込んだ一品。現在の店主(お婿さん)で三代目。現店主及びたまに厨房に立つ二代目の前でも”私語厳禁の店”と都市伝説化されているが、実際は他の客に迷惑にならない声のトーンであれば無問題で私語厳禁というわけではない。
とのことで、足を運ばれる皆さんはそこのところ意識しておきましょう。
7.思わずなるへそ?なぶっかけごはん
常連客の食べ方をマネするゴローちゃん
をマネするおれ。
ある程度食べ進んだ段階で、茶碗めがけて煮込みをドドッと注ぎます。
本来の作法からするとお下品って扱いになっちゃうんでしょうが、そもそも提供時に皿から溢れて汁がこぼれちゃってる状態です、恥も外聞もあったもんじゃないので、これはこれでひとつの作法、遠慮せずにやっちまいましょう。
ウマくないワケがない!
煮汁が絡むと一体感が一気に高まります。
煮汁、それは煮込みとごはんをつなぐかけ橋と言えるのかな、ガガガガガガガ、ガガガスペシャルとばかりに勢いよくかっこもうものなら、これ以上にない至福の時を満喫できることでしょう。
8.ウワサ?のお茶漬けで〆てみた!
お茶漬けの描写も手抜きなし。
本来なら煮込み定食を食ってはいおしまいといった感じなんでしょうが、本作ではこれまでと一味違った締めくくり。
初回訪問時にサイドメニューのお茶漬けが気になって仕方のなかったゴローちゃん、前述の顧客に品物を納品する日に再訪するんですが、出てきたのはなんてことのないごく普通のお茶漬けなのでした。
こちらがそのお茶漬け並(250円)。
ごはんに+50円という安価な価格設定の時点で気づけばよかったものの、ゴローちゃんに至っては「うんと腹を減らそう」「ごはん小にして煮込みの後に頼もう」とか、割と熟考した上での注文だっただけに、がっかり度も半端なかったかもしれません。
まあゴローちゃんの場合は、居酒屋でお茶漬けを注文した際にも不測の事態に見舞われ食べられなかった過去もあることですし、お茶漬けにそう縁がない星の下に生まれ落ちちゃったんだと思います。
ちなみにデフォルトを知ろうということで並を頼んでみましたが、
こちらももれなく他店の大盛り相当の盛りっぷりで、〆というよりは真剣に食事をしている錯覚に陥れるので、煮込み定食を片付けた時点でお腹いっぱい、それでも召し上がりたいんだって方は迷わず小を注文しましょうね。
煮込みがしっかりとしたものなのにこのお茶漬けはいかがなものか?
何かと賛否両論あるかもですが、煮込み専門店なんだから煮込み以外は付録みたいものって気概の表れというか、これはこれでアリなんじゃないでしょうか。
煮込みが濃厚な分、お茶漬けは味も手間ヒマもアッサリに仕上げることで、口や胃の中をキレイに洗浄してくれるような、実はそんなところまで計算し尽くされているのかと思いきや、この日は寝るまでずっとゲップするたんびに煮込みの後味がこみ上げてきたので、単なる妄想以外の何物でもないってことですね。
お楽しみいただけましたでしょうか?
ゴローちゃん、どんな思いで平らげたのかな。
食べログとかのレビューを読んでいるとかなり敷居の高い店って感じるかもしれませんが、郷に入っては郷に従え、その店ならではのルールで味わう食事もまた面白いものです。
…って、エラそうなこと書いて締めくくろうとしたら、体は正直、普通にまた食べたくなってきたので、自分含めこの記事読んで食欲を刺激された方、この三連休あたりにでも是非足を運んでみてくださいね!
9.店舗情報
店名 | かっぱ |
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住所 | 東京都世田谷区駒沢5-24-8(地図) |
電話番号 | - |
営業時間 | 17:00~翌0:30 |
定休日 | 木曜日、第3水曜日 |
最寄駅 | 駒沢大学駅 |