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己【おれ】

主に東京・グルメ・漫画・旅行ネタ。己【おれ】と命名するも乙【おつ】と勘違いされることもよくある残念なブログです。

【谷根千】一見豪快、でもじんわり優しい「神名備」の無化調ラーメン&季節の炊き込みおにぎりと正式杏仁豆腐。接客含めて千駄木でおすすめのラーメン専門店!

  • 2017/04/02:更新
  • 2014/04/07:初公開

豪快なチャーシューが乗った千駄木「神名備」の醤油ラーメン
どどんと強烈インパクトなチャーシューはちょっとした肉塊。

直感的にコイツはカラダに良くない……と思いきや、むしろその逆の化学調味料不使用&漢方使用とまできたもんだなのが、千駄木「神名備(かむなび)」の各種ラーメン。

今回はそんな無化調ラーメンと季節の炊き込みおにぎりと正式杏仁豆腐の各料理、プラス!料理以上に注目すべきおもてなし全開の接客についてもコッテリお届けいたします!!

1999年創業。素材にこだわりまくった1杯を提供する千駄木「神名備」

千駄木&西日暮里各駅徒歩10分の不忍通り沿いにあるラーメン専門店

素材にこだわりまくった1杯を提供する千駄木のラーメン専門店「神名備」
いわゆるラーメン屋さんとは少々異なる趣きの外観。

オープンしてしばらくは「千駄木に『神名備』あり」と言わしめるほどに名を馳せていたお店と記憶しておりますが、メシ時を外せば落ち着いた食事ができそうな雰囲気であります。

間隔に余裕を持って配置された7席のカウンター@千駄木「神名備」
間隔に余裕を持って配置された7席のカウンター。

2名掛け&4名掛け各1卓のテーブル席@千駄木「神名備」
テーブル席は2名掛け&4名掛け各1卓の計6席で、店内の広さに対して随分とゆったり。

加えて愛想が良く気の利いた接客の奥様、対照的に寡黙ながらも気持ちの良い挨拶やら丁寧な仕事ぶりが伺えるご主人とキャスティングもナイス。「東十条・燦燦斗」もそうなんですが、絶妙な二人三脚での切り盛りって見ていて清々しいものがあるんですよね。

カウンターの上には陳皮をはじめとした漢方薬がズラリ@千駄木「神名備」
カウンターの上には陳皮をはじめとした漢方薬がズラリと。

単にディスプレイとして飾っているんじゃなく実際に使用しているからこそ各量にばらつきがあるってヤツなんでしょうね。

一般的なラーメン屋さんの約1.5倍、なかなか強気の価格設定

2014年4月時点のメニュー表面@千駄木「神名備」
トッピングや大盛り料金は普通ですがラーメン1杯税抜きで1,000円。

チャーシューメンと酸辣麺に至っては驚きの1,700円(税別)。これを高いととるか安いととるかは人それぞれなワケですが、冒頭でご覧いただいた写真は1,000円のラーメンとなりますので、「高いよ、タブそっ閉じしちゃうよ!」と憤慨せずにもう少しだけお付き合いくださいませませ。

2014年4月時点のメニュー裏面@千駄木「神名備」
メニュー裏面は季節の炊き込みおにぎりと自家製デザートを記載。

見づらくて恐縮ですが、おにぎりの「すごく・・・大きいです・・・」と正式杏仁豆腐の「漢方薬の苦味が美味しい」の注釈がそそりますね。

【補足】2017年現在、価格改定でとうとう1杯2,000円超えのメニューも登場

2016年4月時点のメニュー表面@千駄木「神名備」
税込2,052円、税別でも1,900円のチャーシューメン他。

2016年4月時点のメニュー裏面@千駄木「神名備」
シンガポール風オレンジの豆乳プリンなる新メニューも。

ちょっと不思議なバランスを保っているように思えた箸入れ@千駄木「神名備」
ちょっと不思議なバランスを保っているように思えた箸入れ。

陶器のポットで水を飲むのってラーメン屋さんでは初めてかも@千駄木「神名備」
陶器のポットで水を飲むのってラーメン屋さんでは初めてかも。

混雑時を避けての訪問だったからかもですが、ご覧の茶器とおしぼりタオル、それからボックスティッシュまで出してくれるあたりはさすがそれなりのお値段するだけのことはあるってヤツですかね。もてなされている感高し。

そして、誰にも邪魔されず、自由で何というか救われた気持ちに浸りつつ、まったり待つことしばしのご到着……

その見た目、チャーシューメン以外の何物でもない。千駄木「神名備」の無化調ラーメン

濃そう。それでも実際は、肉の旨みだとかが絶妙に溶け込んだ優しい味わい

醤油ラーメン煮玉子@千駄木「神名備」
この際0円も100円も同じだということで煮玉子もプラスした醤油ラーメン。

醤油ラーメン煮玉子@千駄木「神名備」
とりあえずろくろを回す要領で丼をグルグル、興奮を鎮めます。

醤油ラーメン煮玉子@千駄木「神名備」
迫力のアングル。あまりの迫力につい手ブレ。

普通のラーメンだとチャーシューが1枚、2枚入るとおっと嬉しい感じになりますが、こちらの場合だと枚って単位はふさわしくない、個だ、個。まさに肉塊と呼ぶにふさわしい大きめのチャーシューがどどんと鎮座、「孤独のグルメ」の主人公じゃなくてもドスンと召し上がれること請け合いです。

醤油ラーメン煮玉子@千駄木「神名備」
具は、チャーシュー、モヤシ、メンマ、刻みネギ、揚げネギ、それと有料トッピングの味付玉子。

琥珀よりも深い色合いの醤油スープ@千駄木「神名備」
琥珀よりも深い色合いの醤油スープをズズズズ。

……見た目に反して意外と優しい。というかレンゲも温められてて尚優しい。背脂効果で甘みもしっかり感じられますが、この手のガッツリ系ラーメンで覚える余計な嫌らしさだとか食後のむかつきが一切無かったあたりさすがの無化調と言えましょう。

若干醤油色に染まったコシのある中太縮れ麺@千駄木「神名備」
若干醤油色に染まったコシのある中太縮れ麺をズビズバ。

麺のシコシコ、モヤシのシャキシャキ@千駄木「神名備」
麺のシコシコ、モヤシのシャキシャキ。どちらも異なるのに、でも異なるからこそ生まれる心地良い歯応えの共演。

煮玉子の仕上がりも良好そのもの@千駄木「神名備」
煮玉子の仕上がりも良好そのもの。

浸すと煮込みのようなビジュアルに変貌を遂げる豚チャーシュー@千駄木「神名備」
そして浸すと煮込みのようなビジュアルに変貌を遂げる豚チャーシュー。

よそでは立派にチャーシュー麺で通用するボリュームの肉は、噛むと八角の風味がほんのり伝わる中華式。スープをとった際の豚肉で仕込んでいるのかな。とてつもなくジューシーとは違いますが、箸で持ったり少し噛むだけでホロホロに崩れるのってステキだし、シャキシャキモヤシや揚げネギなどと頬張れば不思議と野菜炒めを食べているかのような錯覚に陥ります。

別の日でも多いチャーシュー、錯覚じゃなかった

醤油よりも色素薄めなスープの塩ラーメン@千駄木「神名備」
醤油よりも色素薄めなスープの塩ラーメン。

大判チャーシューがコンニチワ!@千駄木「神名備」
ぶたぶたーんと大判チャーシューがコンニチワ!

厚みも確かで好印象@千駄木「神名備」
厚みも確かで好印象。

薄口醤油のような色味の塩ラーメンスープ@千駄木「神名備」
澄んだ塩というよりは薄口醤油のような色味のスープをズビビビビ。

中太縮れ麺をズビビンズビビン@千駄木「神名備」
染まらず健全なままの中太縮れ麺をズビビンズビビン。

醤油よりも誤魔化しが効かない薄い味付けだから、油分は多いものの全体的にじんわり優しいと感じ取れるスープ。

テカテカ輝くスープとモヤシの相性は抜群@千駄木「神名備」
テカテカ輝くスープとモヤシの相性は抜群。

突出した個性よりも全体の調和を重視して組み立てられた1杯は、1回食べて「絶品!」だの「激ウマ!」だのと咆哮するシロモノではなく、回数を重ねるほどにじわじわと胃と心に沁み渡る……うん、これは毎日食べても飽きのこない“おいしい”ラーメンってヤツですよ。

バファリンよりも多い優しさで出来てそう@千駄木「神名備」
バファリンよりも多い優しさで出来てそう。

お好みで卓上調味料(胡椒と唐辛子)をパッパ振りかけるのも良い。

チャーシューメンだと煮豚の大盤振る舞い@千駄木「神名備」
ちなみにチャーシューメンだと煮豚の大盤振る舞いなのは言わずもがなってヤツですね。

お店的にはそりゃ高いメニューにしてくれた方が助かるんでしょうけど、予備知識の無い方がチャーシューメンを注文すると「普通のラーメンでもチャーシュー多めですよ」のアナウンスを欠かさない点も好印象。

「大きいです」の注釈に偽りなし!器に収まっているのに“おにぎり”なビジュアルの炊き込みご飯

器に収まっているのに“おにぎり”なビジュアルの炊き込みご飯@千駄木「神名備」
とある日の炊き込みご飯が好物の鶏五目だったんですが、

何かもうみっちりな炊き込みご飯@千駄木「神名備」
何かもうみっちり。きっとDカップはあるでしょう。

「型にはめられた~」って表現はあんまり良い意味として使われないものですが、この場合はよくぞ型にはまってくれましたとついつい褒めちぎりたい。

コンビニおにぎりの1.5~2倍近くな分量の炊き込みご飯@千駄木「神名備」
で、褒めちぎってもちぎれることは無いので、結局お箸でご飯をちぎり取るワケですが、

コンビニおにぎりの1.5~2倍近くのサイズが小ぶりの茶碗にギュギュッと高密度で盛られてはいるものの、ラーメン同様力強さよりも柔らかさがじわり。

ラーメンの具をオンザライスしても決まる炊き込みご飯@千駄木「神名備」
食材の持ち味がバッチリ楽しめるからそのままでも調味料やラーメンの具をオンザライスしても決まります。

人参ごはんだってそりゃあもうみっちり@千駄木「神名備」
人参ごはんだってそりゃあもうみっちりといただけます。

漢方薬の苦味がホントに美味しい正式杏仁豆腐

漢方薬の苦味がホントに美味しい正式杏仁豆腐@千駄木「神名備」
由緒正しき何かがビシビシと伝わってきます。

アンズの種子である杏仁(きょうにん)が咳や喘息などに効く生薬として扱われ、その苦味を消すために服用しやすくしたのが杏仁豆腐の始まりだそうで。

季節の炊き込みおにぎり以上におっぱいに見え、なんでもないですな正式杏仁豆腐@千駄木「神名備」
季節の炊き込みおにぎり以上におっぱいに見え、なんでもないです。

でも日本だと完全なデザートとしての認知度が高いため、実際は杏仁と似た香りのアーモンドエッセンスが用いられているらしいのですが、「神名備」の場合はしっかり杏仁使用、ゆえに正式と謳っているんでしょうね。

フルフルと崩れ落ちそうな正式杏仁豆腐@千駄木「神名備」
フルフルと崩れ落ちそうなそれはまるで夢のようだ……

で、苦い後味は夢じゃなく現実のものとして受け入れる必要はあるけれど、薬のような直接的な苦さよりもまろやかさが際立つデザートで、余計な味皆無&クコの実まで違和感なくジュルリンジュルリン堪能しちゃいました。

オレンジの豆乳プリン@千駄木「神名備」
後日オレンジの豆乳プリンもいただきましたが、これもまあ絶品。一般的なラーメン屋さんデザートのレベルを凌駕しまくってました。

医食同源も誠実な姿勢があってこそ成り立つもの

食後のお茶がまた美味しい@千駄木「神名備」
食後のお茶がまた美味しい。ホットなだけにホッとします。

化学調味料不使用のラーメン専門店も徐々に増えつつありますし、そのことを声高にアピールするお店も少なくないですが、最終的に勝負を分けるのはおもてなしの心でしょう。厳選素材を使ってこだわりの1杯を作ったとしてももてはやされるのは最初の内で、結局のところお客さんと真摯に向き合えるか否か。

ラーメン屋にしては客単価高めな「神名備」ですが、その分きちんと自分の頭で考えて行動するマニュアルに頼らない生きた接客と料理を満喫することができます。

ラーメンがおいしいのはもちろんのこと、食後にお茶を提供することや退店時に自転車との出会い頭事故を防ぐ一言を添えてくれたりとか、一見当たり前なことの中にもホスピタリティが溢れて見えるし、そうするとまた来ようかな、今度は奮発してワンランクお高いラーメンを食べてみようかな、今日は炊き込みおにぎりやデザートなんかも頼んでみようかって気にさせてくれるんですよね。

土植えの豆苗をそのまんま移植したんじゃないかってフォルムの酸辣麺@千駄木「神名備」
土植えの豆苗をそのまんま移植したんじゃないのってツッコミを入れたくなるくらい圧倒的なフォルムの酸辣麺も人気の一品。

日本全国津々浦々に広がりを見せる国民食のラーメンだから味の好みや1杯の適正価格は千差万別。でも、都心にありながら不思議と田舎の食事処に足を運んだかのようなくつろぎ感、これは万人受けするでしょうし心身ともに癒やされる、それが1番の薬なんじゃないかと思う次第です。

店舗情報

店名 中華そば 神名備(かむなび)
住所 東京都文京区千駄木4-21-3(地図
電話番号
営業時間(水木金) 11:45~15:00(売切れ次第終了)
営業時間(土・日) 12:00~15:00、18:00~21:00(売切れ次第終了)
定休日 月曜日・火曜日(臨時休業あり)
最寄駅 千駄木駅、西日暮里駅
備考 乳幼児(及びベビーカー)連れでの入店不可