己【おれ】

主に東京・グルメ・漫画・旅行ネタ。己【おれ】と命名するも乙【おつ】と勘違いされることもよくある残念なブログです。

恵比寿の生きる伝説「らーめん山田」名物の味噌とんかつラーメン&チャーシューたっぷり半チャーハンで豚肉がダブってしまった

2015年9月で閉店

店主逝去により2015年9月で閉店しました。(参考リンク
以下、2013年5月28日公開分の内容です。

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ぶたーん。

ラーメン屋といえば1日の営業時間が長いというイメージを抱きがちですが、恵比寿の「らーめん山田」は、なんと昼の11時半~14時のわずか2時間半しか営業しないスタイルを長年続け、しかもその限られた時間は終始多くのお客さんで溢れ返るという、まさに伝説と言っても決して過言ではないお店。

今回はそんな「山田」の名物であり変わり種な味噌とんかつラーメンとチャーシューゴロゴロ半チャーハンの魅力をお届けしたいと思います。

場所はJR恵比寿駅から徒歩7分ほどの駒沢通り沿い

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駅ビルどーん。

東京の住みたい街ランキングでも常に上位をキープするだけに、ファッションや流行の発信地でありつつも都会なんだけど落ち着いた顔も覗かせる恵比寿、古くはラーメン激戦区として名を馳せた街でもあります。

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駅からすぐの商店街もいい感じ。

そんな恵比寿を代官山方面に駒沢通りをずんずん進みますと、

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そこには「らーめん山田」が。

いわゆるどこにでもありそうな、むしろ色あせた雰囲気の外観ではありますが、外で待つ客向けに設置されたであろう灰皿スタンドから何となく自信がにじみ出ている、そんな気がします。

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かつての名残か、昼営業のみなのに看板照らす用のライトが。

1978年開店の、恵比寿でも老舗の部類に入るラーメン店だから、ビルにせよ看板にせよ相当年季は入っていますが、きちんと手入れされた暖簾と札幌ラーメンの定番・西山製麺所の麺を使用していること、何だか期待が持てちゃいますね。

カウンター8席、4名掛けテーブル1卓の計12席

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まさに街のラーメン屋さんな店内。

待合席が数席設けられているものの、それだけじゃ足りずに立ち待ちしている人もちらほらいる繁盛ぶりなんですが、何と言っても営業時間が激短ですからね、皆さんそこまで長居することもないので回転は早めです。

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番付表にむき出しの蛍光灯に換気扇、何ともノスタルジックな雰囲気。

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メニューはこんな感じ。

今回は味噌とんかつですが、カレーラーメンやカツカレーも気になります。

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調味料類は定番+とんかつ用と思われる中濃ソース。

かすかに響くとんかつを揚げている音に耳を傾けつつ、ご主人をはじめ無駄なくそれでいて気持ちのいい接客を披露する女性陣3名の細やかな気配りに感心しつつ待っていると、きたきたきたよ、きましたよ。

チャーシューゴロゴロ入って300円!「らーめん山田」の半チャーハン

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どん!

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どん!!

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どん!!!

レンゲが邪魔との天の声が聞こえたので、

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どん!

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どん!!

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どん!!!

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ど●きー♪

どんき…って、またドン●キホーテの歌を口ずさんでしまいましたが、こっちのチャーハンも負けず劣らずボリューム満点!激安ジャングル!
もう語らなくても充分なくらいにチャーシューがギッシリなんすよ奥さん!

しかもね奥さん、多くのラーメン店のチャーシュー=煮豚が主流となりつつある中、この店ではシンタマと呼ばれる脂身の少ない内もも付近の部位を使用し、酒とハチミツと味噌に漬けてオーブンで焼くという本格派なワケで、まさに焼き豚の名にふさわしい逸品を、チャーハンの具として炒めるという、違う意味でさらに焼きを入れちゃう贅沢仕様。

以前取り上げた「半ちゃんらーめんの元祖・神保町さぶちゃん」の醤油っ気もアブラも強いチャーハンも好きだけど、こちらの塩味ベースの正統派スタイルも実に捨てがたいっす。

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ランチタイム限定の裏メニュー?

いえいえ、そもそもランチタイムのみの営業だから、メニューに載っていないとはいえ堂々と半チャーハンと頼んでみてください。
それか、ラーメンとセットで頼むと半チャーハンもあるよと教えてくれるので、これにするかチャーハン(650円)にするかは胃袋と相談して決めましょう。

レンゲですくった際のチャーシューの占める割合が、いわゆる世間で半チャーハンと言って出される品の比じゃなくて最高っす。

揚げたてサクサク「らーめん山田」の味噌とんかつラーメン1,000円

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珍妙と言われればそうかもしれませんが、

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貫禄すら漂う5切れのとんかつが何だか頼もしい。

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敷き皿付きだからきっと豪快に食べても大丈夫。

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とんかつとチャーシューたっぷりの半チャーハンでぶたがダブってしまった。

一部の孤独のグルメファンにしか伝わらないようなセリフを決め込みつつ、

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プリプリッとした食感がナイス。

札幌ラーメンの定番・西山製麺の中細ちぢれ麺ならではの歯応えと喉越しの良さ、炒めたもやしとシャキシャキプリプリな食べ方をしてもOKだし、単独でズルズルすするのも大アリですね。

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中華鍋で野菜を炒めてから煮込む王道スープ。

天然の利尻昆布や真昆布も加えて出汁をとっていることもあり、力強さよりも魚介テイストにほっこりする優しい味わいで、店主の朴訥な人柄がにじみ出ているというか、とにかくこの店にバッチリハマっております。

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揚げたて&脂身少なめだから衣も最後までサクサクなとんかつ。

とんかつラーメンって何とも大味なネーミングに見た目と敬遠しがちではあるものの、これはこれでアリかもしれないと思わせるのだからあら不思議。

今回は半チャーハンとセットにしてみましたが、普通にライス頼んでとんかつ乗っけてソースかけてな食べ方もイケるだろうし、ラーメンはもとよりカツカレーライス(850円)が根強い人気なのも何だか納得です。

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いつの間にか暖簾が下がり閉店モード。

あと数十分遅れてたら敷居をまたげなかった、そう考えるとラッキーでした。

2時間半の狭き門、それでも訪れて欲しい名店

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営業終了直後は暖簾が下がった状態。

味の好みは人それぞれだけど、いつまでもいたいと思わせる居心地と目の行き届いた丁寧な接客は見事だし、店主の奥様だったんでしょうか、料理を受け取る際に「宜しくお願いします」と2度ほど言葉を添えていただいたんですが、そんな経験、街のラーメン屋さんではそうそうあることじゃないですからね。
むしろこちらこそ「宜しくお願いします」って言いたいくらいですよ奥さん!何でだよ

… … …
以上、福の神えびす様のご加護のもと、今後とも末永く営業して欲しいと心から願う、恵比寿の「らーめん山田」なのでした。

店舗情報

店名 らーめん山田
住所 東京都渋谷区恵比寿西1-32-12(地図
電話番号 03-3464-1105
営業時間 11:30~14:00
定休日 月曜、日曜、祝日
最寄駅 恵比寿駅、代官山駅