己【おれ】

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【ミシュラン選出】西早稲田「らぁ麺 やまぐち」の鶏つけそばは、美味しい上に色々楽しめるからつけ麺好きじゃない人にも是非食べて欲しい逸品

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まさに風流という言葉がふさわしい「らぁ麺 やまぐち」の鶏つけそば。

直近2回に渡ってお届けした「銀座 篝」は開店わずか2ヶ月で食べログの銀座ラーメンランキングを制した異例のお店ですが、今年1月にオープンしたばかりの西早稲田にある「らぁ麺 やまぐち」もまた、お願いランキング高田馬場エリアラーメンランキングで1位を獲得した話題のラーメン専門店。

今回は完成度の高いメニューの中から先日提供が開始された鶏つけそば、看板商品の鶏そばを紹介したいと思います。

西早稲田駅徒歩5分ほどの早稲田通り沿い

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温かみのある外観が目印。

府中の人気店「麺創研かなで」出身の方が自身の名を冠して独立開業したお店で、開店当初から早くもラーメンフリークの間では注目の的となっていました。

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縦に長い13席のコの字型カウンター。

「やまぐち」がオープンする以前もラーメン屋だったらしいのですが、さらにその前は牛丼チェーン店だったんじゃないかと思わせる作りではあるものの、バランスのいい木の内装がちょっとしたバーのような高級感を演出。
Tシャツではなくシャツでのお出迎えもポイント高し。

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各席に和風のランチョンマットを配置。

固定されているのでちょっとやそっとじゃずれることもなく、マニアックな例を挙げるとラーメンズのバニー部三代目主将がそこを自身の領地と主張するかのように、気兼ねなく領地内での食事ができるスグレモノ。何よりシャレオツ。

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椅子の下に荷物入れもあり。

いちいち荷物の置き場所を考える必要もなくなるから、その分目の前の1杯に集中できるというもの。

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卓上に余計な調味料は皆無。

最近この手の店が増えつつありますが、おのずと期待が高まります。

こういうのを待っていた!「らぁ麺 やまぐち」の鶏つけそば

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写真は味玉入りなので+100円の950円。

昨今のつけ麺とは真逆に近い、何とも涼し気な見た目。

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利尻昆布出汁に京都の老舗製麺所「棣鄂(ていがく)」と共同開発した麺。

3枚のローストチャーシューにメンマとかいわれ大根が彩りを添えます。
早くも今年の夏を垣間見た、不思議とそんな気がしました。

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そのまま食べても美味しいオリジナルの麺。

昆布出汁に浸されているからか、あるいは麺そのものの風味か、ヘイお待ちと出されるそんじゃそこらのつけ麺とは一線も二線も画す食感と味わいに、無料の大盛りにして正解だったと独り勝手に納得してしまうおれ。

300gの麺を何もつけずにズルズル、つけダレにつけてズルズル、何となくチャーシューを巻きつけた状態でハムハムズルズルetc、つけて食べるだけの料理なのに色々な楽しみ方ができるって何だか嬉しくなりますね。

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鶏のみで出汁をとった清湯系のつけダレにぼんやり浮かぶ味玉。

まるで朧月のようにはかなく映ります。

麺の個性に負けることなく、塩分濃度は高めに設定されているものの、いわゆるTシャツにハチマキに腕組みなんかして「おれのつけ麺ウマイだろ?」をアピールするお店のそれに全く引けをとらない、むしろ「やまぐち」の従業員は腕組みなんかしなくても充分だなんて余計なことすら思い浮かべてしまいます。

で、この一品についてはラーメン評論家の斉藤光輝氏がTwitter上で、

と述べており、これには激しく同意しちゃいました。

つけ麺=濃厚なつけ汁に極太の麺という主流に対し、それとは異なる逸品を提示した辣腕は見事だし、ましてや熟女のような艶かしい麺を昆布水に浸すっておま、それってつまりは濡れた熟女、実にエロス、至高の快楽oh…ってことで、限りなくゼロに近い女性読者の目も気になりますのでこの辺にしておきましょう。

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薬味は新潟妙高高原の特産品・三年熟成の生かんずり。

先ほど調味料の類は一切なしと書きましたが、この鶏つけそばに限っては例外で、合わせてこの生かんずりが提供されます。
きっと豆板醤をつけても充分しっくりくるんでしょうが、唐辛子ならではの辛味と柚子が織りなす清涼感は、年がら年中食っても美味しいんだろうけど、特に真夏の暑い日にズビズバむさぼったら最高なんじゃないかと思うんです。

ラーメンは日頃からよく食べるけどつけ麺はあんまり、そんなおれですら素直に食いたいと思うんだから、自分と同じくつけ麺があんまり得意じゃない人達にも是非トライしてみて欲しいですね。

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温め直した後に割ってくれたスープ割り。

こういう細かい気配りって何だか嬉しい。

ちなみにつけダレには鶏チャーシューが潜んでいて、当初気づかずに食べてたら途中ズモモと浮上してきて、その様はマリンフォード頂上決戦開戦前の白ひげ海賊団の登場シーンとダブった、ってのは言い過ぎです。

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うんうん、確かに言い過ぎた。

温かいラーメンが食べたいなら鶏そばを注文

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あのラーメン官僚が人生で1番旨いと唸ったらしい鶏そば750円。

豊後鶏のガラや丸鶏のみで仕上げた純粋な100%鶏スープに、注文ごとに特製の調味液と葛粉をまとった状態の鶏肉をスープで茹でることで生まれるしっとりとした口当たりが新鮮な鶏チャーシュー、味のよく染みた極太メンマに薬味のネギとかいわれ大根で上品さをプラス。

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バージョンアップで豚チャーシューも入るようになったっぽい。

香味野菜等で下味をつけ熟成させた豚肉を低温ローストし生揚げ醤油使用のタレに漬け込むという、これまた手間のかかりそうな工程を経て仕上げたチャーシューもまた、いわゆる既存店のそれとは明らかに異なる上質さ。

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見るからに滑らかと分かる中細麺。

「この麺がエロい2013」だなんて賞があったら間違いなくノミネートされるであろう艷やかな歯応えがウリの麺。
人によっては柔らかいと一蹴するかもしれないけれど、意外と塩分も糖分も備えた濃いめのツユにはこのくらいの優しい食感がふさわしく、ジェファー液を加えることで弾力と保湿性を高めているという手の込んだストレート麺。

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なんと100円で替玉もできちゃう。

最近この手の澄んだスープが自慢のお店でも増えつつある替玉システムですが、「やまぐち」ももれなく採用。
替玉をすると大抵は味が薄い場合に入れるタレがセットできたり麺に絡めてあったりするものの、「やまぐち」の場合は出汁も味つけもしっかりしているから単純に茹で上がった麺と小ねぎでの提供。

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呼び出しボタンもあるから気軽に頼みましょう。

豚骨ラーメンの細麺と違って茹でるのに多少時間を要するので、食べ終わる少し前、食べるのが早い人は麺が残り半分の段階でオーダーしちゃいましょう。

限定なんて言わないで

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ワンピースで言うところの「ドンッ!!」って感じ?

前半に鶏つけそば、後半に鶏そばの計2品を紹介しましたが、他にも鶏ベースのスープに利尻昆布と宗田鰹の出汁を合わせ、提供ごとに本鰹節で追いガツオまでしちゃう「追い鰹中華そば」や「地鶏とろ丼」に「ロースト豚丼」、さらには汁物とそれらのセットメニュー、加えて限定商品も取り扱ったりしているのだから、行く度に違った発見があるかもしれません。

ただ、そんな数ある献立の中でも、おすすめは鶏つけそばです。
個人的には期間も数量も限定して欲しくないし、気軽に1年中食べたいんだけれど、以前に当ブログで紹介した「口の中で消える!絶品かき氷が食べられる浅草の老舗甘味処「初音茶屋」 - 己【おれ】」のように、言い過ぎかもしれませんが、このメニューを堪能したいがために夏の到来が待ち遠しくなっちゃいます。さあ、気になった方は今日の昼にでもレッツイート!

ミシュランガイド東京 2015―RESTAURANTS & HOTELS

ミシュランガイド東京 2015―RESTAURANTS & HOTELS

【2014年12月6日追記】ミシュランに選出されてびっくり!

店舗情報

店名 らぁ麺 やまぐち
住所 東京都新宿区西早稲田2-11-13(地図
電話番号 03-3204-5120
営業時間(火~金) 11:30~15:00、17:30~21:00
営業時間(土日祝) 11:30~21:00
定休日 月曜日
最寄駅 面影橋駅、西早稲田駅