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己【おれ】

主に東京・グルメ・漫画・旅行ネタ。己【おれ】と命名するも乙【おつ】と勘違いされることもよくある残念なブログです。

漫画『孤独のグルメ』登場の豆かん!浅草の人気老舗甘味処「梅むら」の元祖豆かんてん

この記事について

  • 2017/02/17:更新
  • 2008/03/21:初公開

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黒光りする豆と寒天のコラボレーション。

みつ豆よりもシンプルな和スイーツ、その名も豆かん。豆と寒天の盛り合わせだから豆かんと、ネーミングもまさにシンプルそのもの!……なんですが、あんみつやみつ豆は知ってても豆かんって何?な方、意外と多いのではないでしょうか。

そこで今回は、世界で初めてその和菓子を提供した浅草の老舗甘味処「梅むら」をご紹介。

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そんな気がするて。

いわゆる有名店として名を馳せるワケですが、そう聞くと、「接客がどこか殺伐としてるんじゃないか」「売ることに必死であまり居心地が良くないんじゃないか」と思うかもしれませんね。

ですが、中年オヤジやオヤジ予備軍のバイブルを飛び越え名作と謳う方も少なくない漫画「孤独のグルメ」で20年以上前に取り上げられていることが証明するように、敷居が高いどころか気さくな雰囲気すら漂う、それこそ男1人でも行けちゃうステキなお店なのでした。

【関連】これまで書いた「孤独のグルメ」記事

1968年(昭和43年)創業。浅草観音裏で半世紀続く老舗甘味処「梅むら」

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どこにでもありそうな気軽な佇まい。

かつてはひさし左上に「高級甘味」と記載されておりましたが、現在は暖簾の隅にさり気なく。入店する前から敷居が高いってイメージも払拭されるんじゃないでしょうか。

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よりカジュアルに。

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とはいえ、「豆かんの梅むら」と浅草では名高いから、

開店間近ともなるとどこからか押し寄せた人々で行列が作られることもしばしば。

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相変わらず独り言の多い主人公・井之頭五郎(以下ゴローちゃん)もお気に入りの様子。

店内も至って素朴な雰囲気

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店内用と持ち帰り用、今日もせっせと仕込まれる甘味。

カウンター6席、4名掛けの小上がり席2卓の計14席。誰がいつ書いたのか分からない芸能人のサインが飾られていたりと、いかにも昔ながらのお店っぽい。結構じゃないですか。お客さんの出入りは活発だけれどこれでもかとくつろぎます。

メニュー変更に伴い、出鼻をくじかれる心配もございません

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こちらが最新メニュー。

いわゆる甘味処なラインナップなんですが、「孤独のグルメ」に登場した1994年当時は、お雑煮・煮込み雑煮・煮込み雑炊といったごはんものメニューを取り扱っておりました。

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お食事を経ての甘味、たまりませんよね。

名物の豆かんを口にする前に、腹にたまる煮込み雑炊の注文を試みる僕らのアイドル・ゴローちゃん。

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あえなく却下され「がーんだな」と出鼻をくじかれます。

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煮込み雑煮ならどうよと即リベンジを図るも「ですからごめんなさい」とカウンターパンチ。

雑炊が頼めない時点で同じ系統の雑煮もダメって悟りたいところですが、コバラベリーを振り切りオオバラベリーな彼には無理だったか。実にハートウォーミングなエピソードっちゃエピソードなんですが、残念ながらその追体験はもうできませんよと。

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左:PANJA版、右:単行本版。

ちなみにそんな迷言名言「がーんだな」も、月刊PANJA1994年12月号の初出版では「まいったな」と異なる言い回しでした。

PANJA版と単行本版とのセリフ比較のまとめ記事を用意しておりますので、合わせてご覧いただければこれ幸いです。

気を取り直し、浅草観音裏の老舗甘味処「梅むら」名物の元祖豆かんレビュー

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豆かんの名に恥じない、豆大盛りで気前の良い一品。

市販の豆かんてんに慣れ親しんでいる方々は、そのあまりの輝きに驚きを隠せないことでしょう。

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ピカーと黒光り。

多くの店では赤えんどう豆の見た目をそのままに、ぼそぼそと固い食感、幾分の塩気が口内に残るもんですが、「梅むら」のそれはふっくらとした優しい歯応え。

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うんうん、うまい気がする。

本当にうまいもの=あからさまにうまいって感じるんじゃなく、しみじみと口に舌に体に染み渡ってくるもの……って誰かが言っていた気がする。人工甘味料だとかに頼らない、ワザとらしくない自然の甘美、まさに元祖の底力・意地とでも言いましょうか、そんなのをとくと見せつけられる味わい。

「なんだよゴローちゃん、優柔不断だなー」って思うコマでもありますが、なるほどね、そんな気がするってセリフの意味が分かるような、そんな気がします。(結局おれが優柔不断)

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柔らかお豆がタップリと。

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雑炊にありつけない無念も晴れたっぽい。

5時間じっくり煮込んでいるから余計な豆臭さも感じませんし、甘さ控えめな黒蜜もこの豆や寒天とも相性抜群で、まさにどこまで食べても飽きない一品、もとい逸品ですね。

ベースの豆とかんてんがしっかりしているから、クリームあんみつだとかもよきかなよきかな

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ミカンに求肥(ぎゅうひ)にサクランボ。

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名脇役にホッとするなかれ、極上の豆と寒天もお出迎え。

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アンコとアイスも絡まることで渾然一体も最高潮に。

豆かんの上品な甘さとは打って変わり、アンコを筆頭にこれでもかと甘いので、甘党な方やお子様はこのクリームあんみつやらあんみつを注文するとよろしいんじゃないでしょうか。

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年中食べられるかき氷類も、

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氷豆かんてんだと一味違うテイスト。

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おしるこも寒い季節だとカラダも温まって良いですねー。

【総評】「梅むら」が元祖で良かった

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腹ごなしに東京スカイツリーまで散歩してみるのも楽しいですよ。

多くの飲食店が凌ぎを削る日本、それもその最たる東京で、昔から支持され続けるだけのことはある名店。お店からすればなんてことはない、ただ出来ることを当たり前のようにこなしているだけかもしれませんが、この豆かんにしろ朴訥としながらも心地良いひと時を過ごせる空間も、そうマネできるものではありません。

デパ地下などでは売らず、お店でしか買えない持ち帰りもおすすめ。好みで黒蜜の量を調整可能でイートインよりも自由度高めなんですが、蜜をかける前から早くも黒光りする豆粒をはじめ、人を選ばず喜ばれるであろうお土産間違いなし!

「元祖」のブランド力にかまけて、垢抜けない味わいや殺伐とした接客でもてなす老舗も少なくないだけに、いつまでも食べ手に新鮮な驚きと安らぎを提供する、真の意味で“高級甘味”な「梅むら」で在り続けて欲しいですね。

店舗情報

店名 梅むら
住所 東京都台東区浅草3-22-12(地図
電話番号 03-3873-6992
営業時間(月~金) 13:00~17:00
営業時間(土・祝) 13:00~16:00
定休日 日曜日
最寄駅 浅草駅、とうきょうスカイツリー駅、入谷駅
備考 売切れ次第終了、臨時休業ありのため、電話確認後の訪問をおすすめいたします。

出典(作品情報)